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【戦国時代の話】織田信長が死にかけた戦い

本日は、歴史の話をば。

 

歴史において、最も人気のあるジャンルは、「戦(いくさ)」絡みの話でしょう。

日本では、室町時代末期の戦国時代に人気が集中します。

織田信長羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)・徳川家康を筆頭に、有名武将が覇を競った時代。血沸き肉躍る戦闘が数多アリ。「厳島の戦い」「川中島の戦い」「長篠の戦い」「関ケ原の戦い」等々、名前の付けられた合戦も多い。

 

当記事では、そんな名合戦の中からひとつ、ピックアップしてご紹介致します。

その合戦は「金ヶ崎(かねがさき)撤退戦」です。

 

「金ヶ崎の退き口」や「金ヶ崎崩れ」とも呼ばれるこの戦いは、織田信長が死にかけた戦い」として知られています。

オラオラ状態で敵地に攻め込んだ信長軍団が、一瞬で劣勢に回ってしまい、命からがら逃げたという話

 

ここでもし信長が死んでいれば、後の歴史が大きく変わったのは間違いありません。それくらい重要な場面でした。

 

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それでは、戦いの流れを見ていきましょう。

 

 

「金ヶ崎撤退戦」が起こったのは、元亀元年。西暦で言えば1570年の話です。

織田信長今川義元を討った「桶狭間の戦い」から10年後であり、明智光秀に襲われて本能寺で死ぬ12年前のことになります。

 

当時の信長は、着々と勢力を伸ばしている最中でした。

美濃(岐阜県)を手に入れ、近江(滋賀県)の有力武将・浅井長政へ妹を嫁がせて義兄弟となり、室町幕府の15代将軍・足利義昭の後見人となり…と、近畿地方へ本格進出していた時の話。

 

信長には、まだまだ敵対勢力は多く、天下人とは呼べなかった状態。武田信玄上杉謙信などの有名武将も現役であり、油断のならない日々が続いていました。
(ちなみに、毛利元就もギリギリ生きていました。最前線からは退いていましたが)

そんな戦国武将の中に、越前(福井県)の朝倉氏がいました。朝倉氏は、古くから存在する名門。万単位の兵を動員可能な国力・軍事力を有する戦国大名です。

 

この朝倉氏を討つ為、信長が兵を動かします。

朝倉氏の本拠地を目指し、京の都から越前へ向けて侵攻。いくつかの敵拠点を制圧し、金ヶ崎城福井県敦賀市)まで落としました。

 

ただ、朝倉氏の本拠である一乗谷福井県福井市)までは、まだ距離があります。金ヶ崎城を制圧した後、信長軍は野営することに。

 

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その夜。信長の下に、信じ難い情報が入ってきます。

「信長の義理の弟である浅井長政が、兄である信長に反旗を翻した」
「浅井の本拠地である近江から、兵が出たらしい」
「このままでは、信長軍は北と南から挟み撃ちにされる」
「もしそうなれば、信長軍の大敗は不可避。信長の命も危ない」

 

情報を受けて、信長は撤退を決意。金ヶ崎から京都に向かって逃走します。

その際、敵をせき止めて時間を稼ぐ為の殿(しんがり)を務めた者の中に、明智光秀木下藤吉郎(後の羽柴秀吉豊臣秀吉)がいたと伝えられています。

その様子は、漫画センゴクで詳細に描かれていますので、興味のある方は読んでみて下さいませ。

センゴク(1) (ヤングマガジンコミックス)(提供:Amazon)

(著:宮下英樹講談社)

 

金ヶ崎撤退戦の様子は、コミックス3巻に収録されています。

なお、『センゴク』は大人向けの漫画作品であり、劇中に暴力的な描写やアダルトな場面が含まれています。お子様は読んじゃダメ。

 

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殿を務める者は、「死を前提にして戦う覚悟」が必要となります。

目的は、相手に勝つことではなく、自軍が逃げる為の時間稼ぎ。どんなにピンチになろうとも、援軍は期待できません。

しかも、「主力を逃がす為の戦い」であり、「主力を投入しても勝てないから逃げる」ので…殿は、強烈な劣勢からのスタートするのが常です。

 

金ヶ崎撤退戦では、浅井・朝倉連合軍が万を超える大軍団であったのに対し、織田の殿軍は3000ほど。桁がひとつ違います。

スタート地点から負け確定である為、兵の士気を維持することすら困難。戦死者よりも脱走兵の方が多いという状況になりがち。

「数ある軍事作戦の中でも、撤退戦が最も難しい」と言われる所以です。

 

しかし、もし撤退戦を成功させたならば、生還した者にはとてつもない見返りがあります。

金ヶ崎の場合は、作戦を成功させた「木下藤吉郎」と「明智光秀」への恩賞が手厚かったとされています。この武功を切っ掛けに、両名が織田軍団の重臣への道を歩み始めたとする研究者も。

 

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実際に撤退戦を担当した者は、正直たまったものではなかったでしょう。

ただ、その極限状態を打破して成功したならば、巨大な褒美や出世が約束されます。後の世に語り継がれる名場面になることも確定。

そして、話を聞く側の心に火をつけることも確実。メチャクチャ盛り上がる作品のモトネタになります。

 

「困難な任務を、どうやって成功させたのか?」

これは、聴衆を物語世界に引き込む、強力なネタです。「成功した撤退戦」は、そのド真ん中のネタ。面白いこと、この上なし。

 

 

-----------------(記事了)-----------------

 

 

センゴク(1) (ヤングマガジンコミックス)
 
センゴク(3) (ヤングマガジンコミックス)