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【NTTの話】時代の流れで、廃止は妥当

筆者は最近、プライベートで固定電話を触った記憶がありません。

仕事場では頻繁に触りますが、家では…先ず触らない。

一応、家に固定電話は引いていますが、半分惰性みたいなもので、使う機会が激減しています。

 

そんな実情を反映したのでしょうか。先日、以下の様なニュースが流れました。

www3.nhk.or.jp(2020/6/18)

NTTは50音別の電話帳「ハローページ」について来年10月以降に発行されるものを最後に廃止することになりました。携帯電話の普及や個人情報の保護に対する意識の高まりが背景です。

 

廃止されるのはNTT東日本と西日本が発行する固定電話の50音別の電話帳「ハローページ」の個人名編と企業名編です。

いずれも来年10月以降、およそ1年半の間に地域ごとに順次、最終版を発行するということです。

 (https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200618/k10012475411000.htmlより。改行・強調等は筆者によるもの)

 

「ハローページ」とは、NTTが出版している「個人や企業の電話番号のみを集めた冊子」です。

青い表紙の冊子で、固定電話を引いている家庭や事業所に対し、NTTが配布するもの。

ハローページ 長野県上田版 2016.9 50音別企業名(提供:Amazon)

 

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携帯電話とネットの普及により、ハローページの意義は薄れました。

まず、「携帯電話のメモリ内に、電話番号を登録できる」という機能があります。よく使う電話番号を記録しておけば、イチイチ調べる手間は必要なし。

加えて、「携帯電話を持っていれば十分で、固定電話を持たない」という人も増えました。ハローページは固定電話の電話帳ですから、携帯電話の番号は載せません。携帯しか持っていない人は、元から縁の薄い冊子。

 

また、ネットの普及もハローページの存在理由を軽くしました。もっと正確に言えば、「SNSや通信アプリ等、ツールの発展と普及」ですね。

実際の連絡で使うのは「メールアドレス」であったり、「通話アプリのアカウント」であったりすることの方が多い。その状況下で、個人の電話番号を調べても意味がありません。

 

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ハローページが消える理由の中で最も大きなものは、「個人情報の漏洩」でしょう。

近年は、「オレオレ詐欺に代表される、なりすまし電話」が激増しています。その詐欺犯が使うツールに、このハローページがあります。

 

ハローページは、NTTに対して「掲載を拒否します」と伝えれば、電話番号が載りません。載っているのは、全て掲載に同意した番号のみ。

同意した方の多くは、「昔から固定電話を持っている、お年寄り世帯」でしょう。それだけで、特殊詐欺のターゲットにされ易い。

 

また、お年寄りの中には「電話番号は電話帳に載せるのが当たり前」という考えを頑なに曲げない方が多い。筆者の祖父もそうでした。

その理由は、「昔からそう決まっている」というもの。ちょっと理由になってません。要は頑固で、柔軟な思考が苦手であるということ。そういう方は、一度騙されると連続で騙されます。「自分は騙されていない」という考えを改め難い為、騙され続けるのです。

 

そうなると、詐欺防止の為には「そもそも電話帳を発行しない」という手が最も強力。

既に発行されたものに関しては、もうどうしようもありませんが、被害拡大を防ぐ為には「新しい情報を出さないこと」が重要です。

そういう意味で、NTTさんの行動を支持したいところです。

 

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なお、ハローページに対するものとして、「タウンページ」という黄色い表紙の冊子があります。

こちらは、事業所の情報のみを集めたもの。一種の宣伝ツールなので、ハローページよりも長生きするでしょう。

また、基本的に個人情報を載せない冊子であるため、個人を狙った特殊詐欺のツールになり難い。情報漏洩の危険は低いと思われます。

タウンページ 長野県東信版 2014.9 職業別(提供:Amazon)

 

ただ、こちらもネットには大きく劣るツールです。

現代では、パソコンやスマホが必需品。それらでネットにアクセスすれば、タウンページの比にならない量の情報が手に入ります。

そう考えると、紙媒体タウンページの分は悪い。

 

ただ一点、「紙媒体タウンページならではの、強力な利点」があります。

それは「停電時でも使える」という点。

日本は、災害多発地域です。何時・何処でインフラの寸断が発生するか分かりません。もし電気が止まれば、電子機器は使用不能。そこで役立つのは、電気を必要としない紙媒体です。

万が一の時に備えて、紙媒体はゼロにしてはいけない。

 

個人の電話番号が載ったハローページは、災害時に役立つ可能性は低い。業者の連絡先に特化したタウンページなら、災害時にも役立つ。両者の明暗を分けたのは、ここであると考えます。

同じ理由で、「公衆電話」も消えていません。利用する方がほぼいないのに残されているのは、「災害時の連絡用」に使う為です。

備えあれば憂いなし。

 

 

--------------(記事了)--------------