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【麻雀賭博の話】賭博麻雀大会「黒川杯」が、ガチで開催されました

先日報じられた、「検察幹部の黒川弘務検事長が、麻雀賭博をやっていた」という話。

黒川氏本人が認め、森法務大臣も認め、ニュース内容は真実だと確認された…にもかかわらず、懲戒免職ではなく自己都合退職。黒川氏には、退職金約6000万円が支払われます。

また、明らかに賭博罪(より重い常習賭博の疑いも濃厚)であるのに、捜査が始まったのかどうかも明らかではない。当然、逮捕や捜索などもなし。

 

コロナ騒動で世の中は大変。そこに「政権の分かり易い大失態」が追加されました。世間の怒りは激しさを増しています。

bunshun.jp(2020/5/26)

www.jiji.com(2020/5/29)

 

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ただ、この状況を逆に考えれば、

「黒川氏と同じ状況で、麻雀賭博をやったとしても、捜査対象者にも犯罪者にもならない」

ということになります。

これを受けて、とあるツイッターユーザーが「麻雀賭博大会」の開催を呼びかける事態になり、奇妙な騒ぎになっていました。

twipla.jp(2020/5/30閲覧)

 

上記ページを見るに…

具体的な日時や場所が決定しているものの、他ユーザーの感想としては、

「ただの皮肉でしょう」
「本気でやるとは思えない」
「単なるネタですね」

というものが大半でした。筆者も、そう考えていました。

 

しかし、主催者の本気度は、予想を超えて強固だった模様。

2020年5月30日、本当に「黒川杯」が開催されました。

ツイッター上には、主催者サイドによる事細かな報告が上がっています。その内容を、スポーツ紙が取り上げる騒動にまで発展していますね。

(参考:中日スポーツ、2020年5月30日付記事。「賭けマージャン“黒川杯”」https://www.chunichi.co.jp/article/65152

twitter.com(2020/5/31閲覧)

 

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言中に賭けマージャンをしたとして、22日付で辞職した黒川弘務・前東京高検検事長の賭けマージャン自体が立件されていないのを皮肉って、市民グループが30日、東京・日比谷公園前で「第一回検察庁前テンピン麻雀大会 黒川杯」を開催。

警察官が駆けつける騒ぎになった。

 

主催者はツイッターなどSNSで参加者を募集。

「テンピン麻雀は問題ないらしいので、“黒川基準”の麻雀解禁を祝して公然と実施します」

と呼び掛けた。

当日午後3時過ぎから、検察庁前の路上で10人ぐらいが集まり、マージャン卓を囲んで始めようとしたが、SNSでの告知を事前に把握していたという警視庁丸の内署員が駆けつけ、「路上はだめ」と注意。

グループは仕方なく道路を挟んで隣接する日比谷公園に移動した。
再びマージャンを始めたものの、今度は公園管理者に説得されて午後4時半ごろ解散した。

 

同署によると、最終的に女性6人を含む約20人が集まったという。

主催者のツイッターでは、ゲーム途中の解散で肝心の賭けは成立しなかったとか。

https://www.chunichi.co.jp/article/65152より。改行等は筆者によるもの。以下同)

 

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日本では、「刑法」という法律で、日本国内での賭博を禁止しています。

刑法第185条近辺に、その規定があります。

(賭博)

第百八十五条

賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=140AC0000000045#801

第百八十六条

常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=140AC0000000045#804

 

この条文により、特別な法律によって許されたもの(競馬や競輪など)を除いて、日本国内での賭博は禁止となっています。

しかし、黒川氏は「法を犯して賭博をやった」と公言し、法務大臣も事実を認めているのに、全く何もなし。

この意味不明な状況が、「黒川杯」の開催を招いたのです。

 

黒川杯で行われた麻雀賭博は、黒川氏が実際にやった「テンピン麻雀」というもの。

これは、「得点1000点につき、百円を授受する」という賭け率のことです。

このレートだと、一回の勝負につき、ボコボコにやられたとしても損得は数千円程度。ラスベガス等にある本場カジノと比べれば、可愛いものです。

 

が、賭博は賭博。本来ならお縄になる話です。

そのハズなのですが、同じ行為をやった黒川氏には「全くお咎めなし」ですから、理論上は「黒川杯参加者もお咎めなし」でしょう。

黒川杯参加者は逮捕・起訴するとなれば、明確な差別です。最悪、捕まえた方を相手取って裁判沙汰になる話。

 

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なお、黒川杯の結果は、「公園で麻雀やっていたが、警官や公園管理者に圧力かけられて、プレイ中止になった」とのこと。

勝負がつかないまま流れたので、金銭の授受もなし。賭博にはなりませんでした。

 

取り締まる側も必死だったでしょう。

麻雀そのものは「明確な犯罪行為」ではない為、逮捕できない。

賭博行為が成立後に逮捕となれば、黒川氏との差別が問題になってしまい、現場も上層部も糾弾される。

「賭博を無かったことにする」というのが、一番賢くて安全な方法です。その通りになりましたね。

 

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しかし、これで「黒川杯」がなくなったワケではないでしょう。

「テンピンなら、麻雀賭博やってもいい」と理解されている現状は、変わっていません。今回は中止になっても、次回開催が消えたワケではない。

 

他方、今回の主催者ではない方から、「ウチでも黒川杯をやろう」という声が出るかもしれません。ヘタをすれば、全国各地で。

日本全国の警察が、全ての家庭や雀荘を調べて回るのは不可能な為、堂々と黒川杯が開催されてしまう可能性の方が高い。

 

最も危ないのは、YouTubeです。

黒川杯は、お騒がせ系・炎上系の動画投稿者(ユーチューバー)が喜んで食いつくネタにしか見えません。

その手のユーチューバーは大勢います。

その方々が、賭博の現場を動画撮影してネット上にアップし、「テンピンで賭け麻雀やりましたが、黒川杯だから捕まりません」と言ったら…?

 

もしそうなった場合、賭博の証拠動画があり・出演者も賭博を認めているので、取り締まる側は動かざるを得ないハズ。

捕まえたら捕まえたで、かなりヤヤコシイことになるのは明白です。「金銭を賭ければ、賭博罪」というのが通説である為、黒川氏の案件と整合性が取れなくなります。

 

警察・検察は、この状況をどうするんでしょう?

筆者は法曹関係者ではない為、皆目見当がつきません。

 

 

まぁ…そもそも…「誰がやっても、悪いことは悪いこと」として、早々に黒川氏へ捜査のメスを入れておけば、この様な心配をせずともよかったのですけど…ねぇ。

 

賭博は犯罪です。やっては駄目だし、やった人は平等に扱われるのが当然。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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