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【イメージ商売の話】カメラがあって、スタッフがいて、編集もされるのに、「リアリティ」って…?

先日、女子プロレスラーの木村花さんが、お亡くなりになりました。

ご冥福をお祈り申し上げます。

 

複数のメディアが報じていますが、死の原因は、「あるテレビ番組に出演したことにより、誹謗中傷が殺到した」というものだそうで。

www3.nhk.or.jp

シェアハウスでの共同生活を記録する民放の番組に出演していたプロレスラーの22歳の女性が、SNS上でのひぼう中傷の書き込みが相次ぐ中、自殺したとみられる問題で、書き込みは女性が番組の中で洗濯物の扱いをめぐって男性に注意した場面が放送された後、集中していたとみられることが関係者への取材で分かりました。

 

シェアハウスで男女が共同生活する様子を記録する、フジテレビの番組「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラー、木村花さん(22)は今月23日、都内の自宅で倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡しました。

 

SNS上では、番組への出演や言動を非難する投稿が相次いでいて、警視庁はひぼう中傷を苦に自殺したとみて調べています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200526/k10012445621000.htmlより。改行・強調等は筆者によるもの)

 

筆者は、この「テラスハウス」という番組を見ていないので、木村花さんの当時の様子は分かりません。

が、番組のホームページや、関連記事を読んで知った内容から見るに、「ドキュメンタリー風のバラエティ番組」という感じがします。俗にいう「リアリティーショー」ですね。

 

番組のテーマは、若い男女の生活風景。

この中で、木村花さんは悪役的な立ち位置になり、それを見た視聴者からSNS経由で罵詈雑言が飛んで、木村花さんに重圧をかけていった様子。

罵詈雑言を飛ばした人々の多くは、慌てて発言を消していますが…。中には、事件の後に「死んでくれて嬉しい」みたいなトンデモ発言を流す者もいて、ちょっと理解し難い。

 

この問題を受け、SNS経由の誹謗中傷・罵詈雑言に関し、アチコチで厳しい指摘が相次いでいます。

遂には、日本政府から「ネット上での誹謗中傷対策を見直す」という発言が出ました。

今後、大きなうねりになりそうです。

www.jiji.com(2020/5/26)

 

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この手の「リアリティーショーの出演者が、誹謗中傷に晒される」という話。

今回が初めてではありません。

過去にも同様の事件はありました。

 

しかし、ちょっと考えれば分かることですが、これはテレビ番組です。

 

出演者は、番組には台本があり・周囲にはスタッフがいて・カメラで撮影されていることは分かっています。「好きに振る舞っていい」と念押しされても、なかなかできるものではないでしょう。

また、放送できない部分は「編集」という形でゴッソリ削ぎ落され、後で揉めない程度に作り直されて本放送になります。

同様に、「視聴者にウケそうな部分だけ抜き出す」という加工も頻繁に行われます。

そんな状況で、出演者の「素の人物像」が分かるとは思えません。

 

「リアリティーショー」は、「ドキュメンタリー風のバラエティ番組」です。報道番組ではありません。

本物のドキュメンタリーでも、しばしばヤラセが問題になります。真実のみで語られるものではありません。「ドキュメンタリー風のバラエティ番組」なら、尚更です。

番組で描かれる人物像は、「勘違いの上に成り立つ」というレベルの曖昧なもの。そこまで青筋立てて非難するものじゃない。

 

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しかし、番組制作側は、その勘違いを狙っている節はあるでしょう。

目的は「視聴率を獲得する為」です。自分の利益です。

 

視聴率を目的にすること自体は、沢山の人に見て貰おうとする意欲の表れなので、責められることではありません。

が、木村花さんの事件が起きた以上、今まで通りにはいかないでしょう。

業界の方が、考え直す必要あり。

「真偽・善悪の関係なく、とにかく目立てばいい」という考えは、ますます通用し難くなった。そう思っていた方がいい。

 

同様に、我々一般視聴者側も、考えを改めないといけない。

ネットも同じですが、「目に見える全てが真実ではない」「どこかに嘘が混じっている」という目で、物事を見る必要があります。

そういう冷静な目を持てば、青筋立てて誹謗中傷という行為には行きにくいでしょう。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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