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【政治炎上ネタの話】なぜ、日本の芸能人が声を上げるのか?

先日、ツイッターで噴出した「#検察庁法改正法案に抗議します」というハッシュタグに絡んだ発言の数々。

その勢いは凄く、ツイッターの枠を出て・新聞などのメディアにまで取り上げられる話になりました。

こうなった背景には、多数の著名人がハッシュタグ付きの発言をして、抗議の意思を示したことがあります。

www.tokyo-sports.co.jp(2020/5/10)

www.daily.co.jp(2020/5/14)

www.daily.co.jp(2020/5/13)

 

この勢いに驚いたのか、本日のニュースに「検察庁法改正、今国会での成立を断念し、次回以降に見送り」との見出しが。

www3.nhk.or.jp(2020/5/18)

 

ただ、「今国会での成立を」「事実上見送り」という表現である為、今後の展開はまだ不透明です。

消えてなくなったワケではありません。そこを勘違いすると、また騒ぎになるでしょう。

 

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この「検察庁法改正」に関する大騒動。

そもそも、なぜこの抗議が湧いて出たか?

それは、以下の疑惑が出てきた為です。

 

◆安倍政権が、検察官の定年延長を画策している。

◆その理由は、安倍総理や取り巻きが犯した違法行為を、何とか揉み消したい為。

◆揉み消しの為に、次の検察トップを「安倍総理の意のままに動く検察官」にしたい。しかし、現在のルールや慣例では、その人物をトップにできない。

◆その人物をトップにする為には、検察官の定年を延長しなければならない。だから、新型コロナウイルス騒動で大変な時期にもかかわらず、無理矢理変更しようとしている。

 

なお、専門家からは「定年ルールを変更しても、”安倍政権の狙い”とされる状況にはならない」という否定意見が出ています。

超難解な〈検察庁法改正法案〉の条文を分かりやすく読み解く【訂正あり】(園田寿) - 個人 - Yahoo!ニュース

「検察庁法改正案」今さら聞けない大論争の要点 | 国内政治 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ「定年延長」国家公務員法改正案は、黒川氏人事とは関係ない: J-CAST ニュース【全文表示】

 

筆者は、上記のページを読みましたが…

真に理解する為に、大元の法律条文まで読もうとすれば、物凄く大変で難しい。

掘り下げるにはパワーが必要ですね。

 

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今回の騒動を見て、筆者が強く感じたことがあります。

それは、

パンとサーカス」の提供に失敗した結果が、今の安倍政権の姿である

ということ。

 

 

パンとサーカス」は、分かり易く言い換えられた言葉で、正確には「食糧と見世物」です。

これは、古代ローマの時代(今から約2000年前)の世相を評して述べられた言葉です。

 

古代ローマでは、皇帝を中心とした政治が行われていました。

しかし、「皇帝様が政治やっているから、安心して暮らせる」と民衆は思い込まない。不満があれば反乱が起こります。皇帝といえども、決して安泰ではありません。

 

そこで、皇帝側は「民衆の興味を政治から離し、別の所に集めよう」と考え、「パンとサーカス」の動きに出たのです。

皇帝は、ローマ市民に対し、「難しい政治は任せてくれ。民衆は政治に興味を持たなくていい。その代わり、市民には食料を支給し、退屈凌ぎの見世物を運営する」と表明。

食べ物に困らず、エンタメを見るのに忙しいローマ市民は、政治に興味を失いました。

そうやって、皇帝の支配体制が強化されていったのです。

 

まぁ、「パンとサーカス」がもたらしたものは、支配体制の強化だけではありませんでした。

市民の興味が政治から離れたということは、為政者に対する監視の目も弱まるということ。

コネや賄賂が横行し、権力体制は腐敗し、持つ者と持たざる者との格差が大きくなり…という流れを経て、国力が弱体化します。

ローマ帝国は、いくつかの内乱や分裂を経て、滅びました。

 

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今回の「検察庁法改正」に関する騒動には、上記の「パンとサーカス」と同じ要素が見え隠れします。

要は、

◆為政者が、パン(食糧)を国民に提供していないし、サーカス(エンタメ業界)を閉じざるを得ない状況になっても、本気で民衆を助けようとしない姿勢が見え、国民が怒っている。
◆特に、エンタメ業界の人は、発信力が大きい。自らが属するエンタメ業界がボロボロなのに、十分な援助が無い状況では、怒って声を上げたくなる。

こういう図式なのではないか…と。

 

発信力の大きい人は、大勢を動かします。

これは、政治家の側も散々使ってきたもの。「タレント候補」が典型例ですね。

自分達も利用してきたものが、敵に回った。これはキツイ。

 

エンタメ要素を抜きにして、政治の中身を見る人が増えてきた結果が、今の状況です。

宣伝の良し悪しではなく、政策の中身で判断される状況になったワケです。

 

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では、エンタメ業界の人にだけ援助をすれば、厳しい状況は改善するのか?

…いや、今となっては、それも難しいでしょう

仮にエンタメ業界の人を優先して助けたとしても、厳しくなった民衆の目は変わらない。逆に「なぜエンタメ業界ばかり助けるのだ?」という風潮になり、火に油を注ぐことになるでしょう。

 

新型コロナウイルス騒動は、「第二次世界大戦規模の非常事態」だと思った方がいい。

細菌兵器をバラ撒かれた様なものです。生き死にの話なのです。厳しくないワケがない。

そこに、経済問題も絡んでくる。実際、クビを切られた人や、店を畳む人が増えています。連鎖的に失業者が増え、世界レベルで貧乏になります。

犯罪も増え、治安が悪化するでしょう。その兆しは既に出ています。

 

こういう非常事態において、嘘や誤魔化しは効かない。

今まで積み重ねてきた嘘や誤魔化しは、覆い隠す余裕が無くなればバレる。

不満だらけの民衆は、為政者を情け容赦なく叩く。

…よくある光景です。今回の騒動も、同じ流れになっただけ。

 

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パンとサーカス」は、「政治に興味を持たせない手段」「腐敗の象徴」という意味に捉えられ、ネガティブな使い方をされ易い言葉です。

が、「パンとサーカス」が機能している状況は、ある意味幸せなのかも知れません。なぜならば、「生死の問題から離れた状態…であることの証左」ですから。

 

食うものに困り、エンタメを楽しむ心の余裕もない。これはかなり厳しい状況です。

そうならない様にする為、政権を持つ者は働かねばならない。

自分の利益のみを考え、「民衆は直ぐに騒ぎを忘れるから、今さえ乗り切ればチョロイもんだ」とバカにするのでは、先は長くない。

世の情勢が物騒であれば、暗殺の心配すら出てくる、末期的状況です。

 

今の世界情勢は、まさに「パンとサーカスどころではない」という緊急事態。

嘘・虚飾・誤魔化しで成り立ってきたものは、次々に倒れていくことでしょう。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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