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【マンガの話】「101日目に別の意味で死んだワニ」と、「102日目から死屍累々の転売ヤー」

先日、とあるWeb漫画が最終回を迎えました。

タイトルは『100日後に死ぬワニ』です。 100日後に死ぬワニ (ゲッサン少年サンデーコミックス)(提供:Amazon)

 

『100日後に死ぬワニ』は、ツイッターを中心に展開された4コマ漫画。

日めくりカレンダー的に「1日1話更新」の形で連載され、人気を博しました。

 

『100日後に死ぬワニ』の舞台は現代の日本ですが、登場人物は「全て擬人化された動物」です。

物語の主人公は、タイトルの通り「擬人化されたワニ」。人間で言えば”20歳前後の若者”という設定です。

ワニは、アルバイトやったり・友人とラーメン屋に行ったり・テレビ番組を見て笑ったり…等々、ごく普通の日常生活を送っています。どこにでもある風景で、特段珍しいものではありません。

 

しかし、この珍しくない光景が、たったひとつの設定で豹変します。その設定は、

「このワニは、100日後に死ぬことが確定している。しかし、本人はそんなこと全く知らない」

というもの。

 

残り時間が決まっているのに、毎日を能天気に過ごすワニ。

読者サイドには、「死ぬカウントダウンが始まっているのに!」「残り時間を教えてあげたい!」とハラハラ・ヤキモキする方が続出。

 

そうやって読者を引き込んだ『100日後に死ぬワニ』は、見事100日目を迎えて連載が終了しました。最終回掲載後のツイッターのトレンドワードは、大半が『100日後に死ぬワニ』の関連のものばかり。

 

『100日後に死ぬワニ』は、大成功を収めたと言って差し支えないでしょう。

 

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が、一夜にして、この成功に暗雲が立ち込めます。『100日後に死ぬワニ』が、ネットで大炎上してしまうのです。

その理由は、大きく2つ。

(1)終了直後に、グッズ・映画・音楽などのコラボ企画が大量に発表された。これを見て「商売する気マンマン過ぎて、感動が冷める」というネガティブな意見が発生。同調する人も大量発生した。

(2)このコラボ企画の裏に、広告代理店電通の影が見え隠れしている?…という話が加わって、急激に炎上した。

 

 

筆者が考えるに、上記(1)は「よくあること」で、善悪で判断するようなものではないでしょう。ヒット作の多方面展開は、他作品でも普通にあります。

ただ、「広告を打つ手腕の上手・下手」は論じられてもいい話。そこは商売人の腕の見せ所です。今回の話では、見事に炎上して大失敗。買う側の機嫌を損ねたのは事実ですから、商売人として下手を打ったのは間違いない。

 

 

問題は(2)ですね。

これは、作者さんが明確に否定していますし、主要企画者に「電通」とハッキリ書かれているワケじゃありません。

ただ、電通は大きな会社である為、「メディア関連で活動する時に、電通関係者に接触し易い」ということはあるでしょう。

 

まぁ、電通「超絶ブラック企業というイメージが刻み込まれた会社であり、何かあれば簡単に炎上するところ。新入社員の「高橋まつり」さんが、2015年に過労自殺した事件を始め、何度も問題を咎められた企業ですから…ねぇ。

名前を見ただけで、アレルギー反応を出す人も多い。

www.asahi.com(2019/12/15)

 

今回のワニ炎上騒動を切っ掛けに、メディア関係者の間で

「仕事をする前に確認させて頂きたいのですが、電通と関係をお持ちですか?」

と尋ねるのが常識に…となれば、なかなか強烈です。

(一気にそうなることはないでしょうが)

 

 

今回の「電通疑惑」は、

「イメージ商売の仕掛け人が、悪いイメージを持たれたらどうなるか?」

を体現した話です。悪い見本・反面教師として学ぶべきネタですね。

 

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他方、「電通関係者以外の、悪いイメージを持たれている人々」が、この『100日後に死ぬワニ』に関して痛い目に遭っている様子です。

その人々とは、転売ヤーです。

 

現在、有名フリマサイトやオークションサイトを中心に、『100日後に死ぬワニ』の関連グッズが多数出品されています。

発売から間もない為、未開封品だらけ。『100日後に死ぬワニ』が好きで購入したのではなく、明らかに転売目的で入手した品です。

マスクの転売騒動で大ヒンシュクを買ったばかりなのに、懲りない方々…。

 

ただ、今回の炎上騒動発生は、転売ヤーにも予想外だった様子。

炎上直前は「定価4000円程度の品を、8000円くらいで出品」と強気だったのに、炎上後は誰にも相手されず、泣く泣く値下げしている転売ヤーが多い。

酷い場合は、定価よりも安い値で処分する人も多々アリ。「定価500円程度の品に付いた値が、たったの10円」という光景もチラホラあります。

 

これも厳しい現実です。

転売ヤーさんは「転売も、立派な商売だ!」と仰る方ばかりでしょうから、当然この手のリスクもご承知のハズです。

商売は甘くない。

 

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最後に。

 

多方面で、別の騒ぎ方をされている『100日後に死ぬワニ』ですが…。

作品の盛り上げ方や、取り上げたテーマは見事としか言い様がない。素晴らしい作品だと考えます。

 

作品のひとつひとつを切り出して見てみると、何気ない日常が描かれているだけ。正直言って「つまらない作品」かも知れません。

しかし、そこに「100日で死ぬ運命を知らず、能天気に過ごすワニ」という設定を加えるだけで、ここまで面白くなるものか…と驚きます。

この設定は、ツイッターとの相性が抜群。それ故、盛り上がりました。

 

盛り上がって話題になったことは、紛れもない事実。

それだけは否定しない方がいい…と考えます。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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