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【嘘広告の話】WELQ騒動から何も学んでいない? 「グノシー」系列会社の醜聞

先日、とあるニュースが報じられました。

内容を簡単に言えば、「化粧品などのネット広告に、”真っ赤な嘘の体験談”を混ぜていた会社があった」というもの。詐欺広告の話ですね。

 

それをやらかした会社が、ネットニュース大手「グノシー」系列の会社だということで、話題になっています。

mainichi.jp(2020/3/17)

スマートフォン向けニュースアプリ大手で東証1部上場のGunosy(グノシー)」(東京都港区)の完全子会社が、化粧品や育毛剤などについて架空の「口コミ」や関係のない写真を使うなどした虚偽の広告を制作、配信していたことが毎日新聞と調査報道グループ「フロントラインプレス」の調べで明らかになった。

 

グノシーは取材に「過去社内のガイドラインに抵触する事象があった」と回答、現在は広告制作業務を大幅に縮小していると説明した。

しかし、現在も同じ体裁の広告は配信されており、これについては「他の広告代理店の原稿」としながら、自社の審査を通した上での配信であることを認めている。

https://mainichi.jp/articles/20200317/k00/00m/040/231000cより。改行・強調等は筆者によるもの。以下同)

 

 

グノシーといえば、テレビCMをバンバン出している大きな会社です。

その会社の関係先が、「嘘の体験談を載せた広告」を制作していた?
にわかには信じられない話。

 

しかし、この「グノシー・嘘広告ニュース」に触れたメディアは、上記の毎日新聞だけではありません。日本経済新聞も、同様の記事を出しています。

日経記事によれば、この嘘広告ネタが発表された後、株価が下がったとのこと。

www.nikkei.com

 

ニュース配信のGunosy(グノシー)の完全子会社が化粧品などで虚偽の広告を制作し、配信していたことが明らかになった。

 

グノシーは17日、この子会社について「社内のガイドラインに抵触する広告が制作されていたことを確認した」と発表した。

 化粧品などで効能を強調する架空の口コミや無関係の写真を広告に使用していたという。

 

18日午前のグノシーの株価は一時、前日比で8%以上下落した。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56931510Y0A310C2000000/

 

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他方、名指しされたグノシーからも、プレスリリースが出ています。

この中で、「嘘広告の告発記事」を否定するコメントが出ていません。「嘘記事を書いたというのは、デマだ」と言っていないのです。

つまり、グノシー自身も認めた内容ということになります。嘘記事の配信は、実際にあったのです。

gunosy.co.jp(2020/3/18)

2020.03.17

プレスリリース

 

当社グループ会社に関する一部報道について

 

本日、一部報道機関において、当社の連結子会社である株式会社digwell(以下 digwell社)が誇大広告を制作しているとの疑いについて言及された報道がなされておりますが、これは当社が公表したものではございません。

 

digwell社においては、過去に誇大広告が制作されていたとの外部の指摘を受け、親会社である当社とdigwell社において社内調査を実施し、一部、社内のガイドラインに抵触する広告が制作されていた事象を確認いたしました。

本件事象に対しては、社内で適切な処分を実施するとともに、社内ガイドラインに抵触する行為が発生しないよう、オペレーションの見直しを行い、再発防止策を実施いたしております。

 

当社グループは、これまでも各種法令やガイドライン等に抵触しないよう随時見直しを行ってまいりましたが、これまで以上に広告主様、媒体社様、ユーザーの皆様に安心してサービスをご利用いだけるよう、また株主の皆様のご期待にお応えできるよう、引き続き取り組んでまいります。

https://gunosy.co.jp/news/239


上記プレスリリースで名前が出たグノシーの子会社「digwell(ディグウェル)」のサイト(https://www.digwell.jp/)を見ましたが、中身がほぼ無い。

あるのは「会社概要」「簡単な事業内容」「連絡先」くらいのもの。このページだけでは、何の会社かよく分かりません。

その為、新聞記事やプレスリリースの情報を鵜呑みにするしかない。

やはり、「digwell」が嘘広告を作り、グノシーで配信されていた…ということは事実となります。

 

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では、どんな嘘広告を出していたのか?

毎日新聞の記事に、詳しく書いてあります。

 

元社員、元アルバイトら関係者の話や内部資料によると、ディグウェルでは少なくとも2017年夏から18年6月まで、社員やアルバイトのライターらが、効能を強調する架空の消費者のコメント(口コミ)、無関係の人物の画像を使った広告を制作。

グノシーのアプリのほか、スポーツ紙など他メディアのサイトにも掲載された。

 

これらは一般記事風の体裁になっているLP(ランディングページ)と呼ばれる種類の広告で、商品の説明記事に写真と見出しがつけられ、口コミが添えられた構成だった。

ページ内のリンクから商品の購入サイトへ誘導する仕組みになっている。

 

取材に対し、アルバイトライターの一人だった30代男性は、21の商品について18年に「社員の指示で虚偽広告を作った」と証言した。

 

医薬部外品の広告では韓国の個人サイトから無断で借用した女性の画像を使ってシミが消えたように見せ

ダイエットのサプリメントでも、同じように韓国サイトの画像で「ビフォーアフター」の画像を作り、

「ダイエットに成功した」という架空の「口コミ」を付け加えたという。

https://mainichi.jp/articles/20200317/k00/00m/040/231000c

 

 

上記記事内容が正確だとして、明らかに閲覧者を騙しにかかっていますね

著作権違反の疑いも残る。

「社員の支持で、アルバイトが嘘記事を書いた」という記述も。会社ぐるみの行為という話になります。

 

 

しかし…「なぜ今まで騒がれなかったのか?」が気になります。

新聞社が気付いてなかっただけなのか、筆者が見落としていただけなのか、巧妙に隠されていたのか…よく分かりません。

f:id:tenamaka26:20200318202116p:plain

(イメージ画像 http://www.ashinari.com/2017/01/16-394747.php?category=6

 

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ただ、一つだけ分かることがあります。それは、

「グノシーグループは、2016年末に騒ぎになった”WELQ騒動”を教訓としていなかった」

ということです。

www.makaranbox.com

 

 
WELQ(ウェルク)騒動」とは、球団まで持つ大企業「DeNAディー・エヌ・エー)」が、とんでもないデタラメ情報を載せたサイトを、堂々と運営していた…という話です。

そのサイトの名前が「WELQ」。

 

WELQは、数多くの医療系記事を掲載していましたが、その中身が強烈なデタラメだらけで大問題になりました。

最も酷いレベルでは、「肩こりの原因は、幽霊である」との記事が。目が点になります。

 

WELQがデタラメ記事を量産した理由は、

「アルバイト学生に、記事を大量生産させていた」
「パクリ・コピペを推奨し、バレにくくするノウハウを提供していた」
「とにかく閲覧数を上げることしか考えず、正確性は度外視していた」

というもの。

今回の「グノシーグループ・嘘広告騒動」と、被る部分があります。

 

 

WELQ騒動が問題になったのは、2016年

今回のグノシー関連騒動は、少なくとも2017~2018年の間に起こった話とのこと。

 

2016年に「WELQのパクリ・嘘記事騒動」があったのに、教訓としなかったのか?

グノシーのプレスリリースからは、その辺りが全く伝わってきません。

この姿勢が「情報配信を生業とする会社」としての信頼失墜を招き、大きなダメージにならなければいいのですけれど。

 

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今、この「グノシー嘘広告騒動」に関し、ツイッターネット掲示板で大きな話題になっています。

投稿された意見は様々ですが、その中に

「美容や医療に関する商品については、ネットの体験談を信じる方がバカだ」

というものが複数ありました。

 

確かに、そういう面はあるでしょう。

なぜなら、裏取りが出来ませんからね。嘘が混じっていても、調べる術がない。

マトモな商品もあるでしょうが、効能には個人差が大きいはず。

そういった考えから、「疑わしいので、美容や医療に関する品を、ネットで買う気にならない」となっても…それは個人の自由。仕方ありません。

 

今回の「グノシー騒動発覚」で、上記の「業界に対する疑惑」が一層深まったのではないでしょうか。

大企業のグノシーが載せた広告にすら、そういう嘘が混じっているのです。同業者は、苦い顔をしているでしょう。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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