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【レトロゲームの話】「ファミコン版ドラゴンクエストⅡ」が、難しくなってしまった理由(後編)

先日、有名ゲーム『ドラゴンクエストⅡ』について、記事を書かせて頂きました。

 

その内容は、「ファミコン版のドラゴンクエストⅡ(以下、ドラクエ2と表記)は、なぜ難しいのか?」というものです。

www.makaranbox.com

(画像提供:Amazon

 

ドラクエ2は、「難しすぎるドラクエとして有名なゲームです。

強すぎるザコキャラや、罠だらけの迷宮などが知られており、「当時のお子様プレイヤーが、心を折られた」という話がチラホラ。

しかし、今となっては「昔懐かしいネタ」として歓迎されています。さすがはドラクエ…といったところ。

 

 

そんな難関ゲームであるドラクエ2に対し、「なぜここまで難しいのか?」と問われた時、どういう答えがあるのか。

 

前回記事で、3つの理由を挙げました。

 

(1)納期が極端に短い。

(2)アップデート不能

(3)「初代ドラクエ」から見て、RPGとしてのレベルを上げ過ぎた。

 

(1)と(2)については、前回記事で詳細に触れました。

今回は(3)について述べていきます。

 

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(3)「初代ドラクエ」から見て、RPGとしてのレベルを上げ過ぎた。

 

RPGとしてのレベル”とは、何なのか?

この詳細を説明する為には、コンピュータRPGの歴史」「初代ドラクエの開発意図・目的」の2つの要素に触れなければなりません。

順番に見ていきましょう。

 

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先ずはコンピュータRPGの歴史」について。

 

RPGとは、「ロール・プレイング・ゲーム」のこと。

一般的には、「映画や小説を読む感覚で、物語の主人公になりきって遊べるゲーム」とされています。

その世界観は多岐に渡ります。中世ヨーロッパ・戦国時代の日本・遠い未来の宇宙…等々、枚挙に暇がありません。

その中でも、よく取り上げられるのは「中世ヨーロッパの世界観」ですね。こういった内容のコンピュータRPGは、とても多い。初代ドラクエも同様です。

 

しかし、初代ドラクエは「日本で最初に有名になったコンピュータRPG」と言えるかも知れませんが、「世界初のコンピュータRPG」ではありません。

ご存じの方も多いでしょうが、最初期のコンピュータRPGとして有名なのは、ウィザードリィウルティマの二作品。1980年代初頭に販売された、海外発のパソコンソフトです。初代ドラクエが発売される5~6年前の作品になります。

 

(画像提供:ベストアローズ ヤマダモール店)
(ゲーム画面は、1987年に移植されたファミリーコンピューター版「ウィザードリィ」)

 

この二作品に関する話は、ドラクエの生みの親「堀井雄二」氏が、レトロゲーム番組ゲームセンターCXに出演された際に語っていらっしゃいます。

ドラクエを作ろうと思ったきっかけは、堀井氏が「ウィザードリィ」と「ウルティマ」を好んでプレイしていたから…とのこと。

www.dragonquest.jp(2010/10/5)

(提供:タワーレコード

 

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ドラクエシリーズの元ネタとなった、「ウィザードリィ」と「ウルティマ」の二作品。どちらも面白く、今でも十分楽しめるクオリティです。

ただ、初代ドラクエが発売された1986年に、これらをそのまま日本に持ち込んでも、ドラクエほどのヒットを飛ばしたとは思えません。理由は2つ。

 

 

◆そもそも、RPGが「当時の日本に馴染みが無い」というジャンル。

当時の人気ソフトは、「スーパーマリオブラザーズ」などのアクション系が多かった。

堀井氏の様に「パソコンに造詣が深い人」であれば、RPGの面白さを知り・楽しんでやっている状況であった。が、当時のパソコン普及率は今よりもずっと低く、同様にRPGもマイナーなゲームであった。

 

◆「ウィザードリィ」と「ウルティマ」は、設定が細かくて初心者には難しい。

例として「ウィザードリィ」のシステムを紹介すると、以下の様なものがある。

(仲間の人数)→最大6人だが、少なくてもOK。

(登場する種族と属性)→人間、エルフ、ドワーフホビット、ノームの5種。これに善・悪・中立の属性が加わるので、合計15種類となる。属性によっては、選べる職業や行動に制限がかかる。

(職業)→基本職業は、戦士・魔法使い・盗賊・僧侶。それぞれに得意・不得意の要素がある。また、上級職として忍者・侍・ロード・ビショップがあり、基本職で経験を積まないと転職できない。

(戦闘システムなど)→武器・道具・魔法が多数登場する。敵の種類も多く、集団で襲い掛かってくる。

 

 

この様に、RPGに不慣れな日本人にとって、ウィザードリィ」と「ウルティマ」はボリューム過多であり、楽しい前に難しいとなる可能性が高かったのです。

日本でRPGをヒットさせるには、初心者向けに手直しをしなければならない。その手直しこそが、「初代ドラクエの開発意図・目的」でした。

 

「初代ドラクエの開発意図・目的」は、日本のユーザーにコンピュータRPGを紹介し、雰囲気やシステムに慣れて貰い、楽しさを知って貰うこと

その為に、凝った部分は排除してスリム化し、分かり易さを前面に出しています。

初代ドラクエの武器は、たったの7種類。鎧も7種類。盾は更に少ない3種類。呪文・道具・敵キャラも同様に少数で、ボリューム過多にならないように配慮されています。

 

初代ドラクエがヒットした大きな理由は、「分かり易さ」「適切なボリューム」だったのです。

 

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しかし、これが続編「ドラクエ2」になると、事情が変わってきます。

 

初代ドラクエがヒットし、RPGというジャンルが広く知られたものとなりました。RPGに不慣れな人は、減ったのです。

そして、ヒット作の続編となれば、前作を超えるボリュームを求められます。RPG作品としてのレベルを、どうしても上げなければならない。

そうなれば、冒険の世界は広大になり、使える武器防具は増え、設定は細かくなります。

 

設定が細かくなれば、開発時間も長くなります。

しかし、前回記事で述べた通り、「初代ドラクエ」と「ドラクエ2」の間は、半年しか空いていません。強烈にタイトなスケジュールです。

その為、ゲーム内容の確認作業(テストプレイ)が十分でなく、バランスがとりきれなかった。ちょうどよい所を狙うつもりが、かなり上に着地してしまった。

 

結果、「ドラクエ2は、シリーズ屈指の難しいゲーム」と言われる様になりました。

 

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ただ、ドラクエ2を「テストプレイ不足の作品」というひとことで論じるのは、ちょっと違います。

難しいという声が多いですが、楽しいという声も多い。売り上げも前作を大きく超えています。間違いなくヒット作品です。

 

 

もし、ドラクエが2で終わっていたら、「1作目は当たったが、2作目で転ぶ」という「続編あるある」として語られていたかも知れません。

しかし、続編の「ドラゴンクエストⅢ(ドラクエ3)」が強烈な大ヒットを飛ばし、ニュースに取り上げられる作品になりました。未だにシリーズ屈指の名作と評価する声も高い。

 

ドラクエ2が無ければ、ドラクエ3も無かった。

初代ドラクエから、いきなりドラクエ3のシステムに飛んだとしても、恐らくヒットしなかったでしょう。理由は、先ほど述べた「ウィザードリィ」や「ウルティマ」と同じです。

初代ドラクエの登場で、日本人がRPG慣れしたとはいえ、ドラクエ3のシステムを楽しむには早い。ドラクエ2があったからこそ、ドラクエ3を楽しめる雰囲気が出来上がったと言えます。

 

ドラクエ2で、にほんじんプレイヤーのレベルがあがった!」

「にほんじんプレイヤーは、ふくざつなRPGを、たのしめるようになった!」

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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