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【医学の話】「空想世界の差別」だったハズなのに…

本日の記事は、とあるSF映画の紹介から始めましょう。

作品名はガタカです。

 (提供:タワーレコード)

 

ガタカ』は、1997年のアメリカ映画。

イーサン・ホークユマ・サーマンジュード・ロウなどの有名俳優が出演している作品です。

 

ガタカ』の舞台は、1997年近辺(制作年)から見た近未来。この世界では医学が発達し、ある新しい価値観が根を張った状態になっています。

その価値観とは、言うなれば「DNA(遺伝子)至上主義」といったところ。

 

ガタカ』の世界では、DNAの優劣で人生の大半が決まります。

「優れたDNAを持つ者しか就業できない職業がある」「劣性DNAを持つ者は、職業に制限がかかる」等、一種の身分制が存在する状況。

そんな世界で、主人公は「DNAの偽装」を試みるのですが、いつバレるかヒヤヒヤの毎日を送り…。

 

ガタカ』の粗筋は、この様な内容になります。

 

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ガタカ』は、SF映画作品です。フィクションであり、架空のエンタメ作品です。

しかし、『ガタカ』の公開から23年経った2020年の現実世界では、『ガタカ』で描かれた世界が実現しようとしています。

要は、「DNA検査の結果で、子供の将来を決める」という風潮が生まれつつあるのです。

 

親にとって、「子供の将来」は最も気になる話です。

レベルの高い教育を受け、より良い職業に就き、幸せな人生を送って欲しい…と思うもの。

しかし、「その想いが暴走し、トンデモな行為に至る」というのも、割とよくある光景です。そして、その暴走がDNAに辿り着いてしまった次第です。

 

その「DNA至上主義」に関して、昨年末に以下のニュースが報じられました。

www.bloomberg.co.jp(2019/11/22)

 

上記記事は、

「子供のDNA検査がブーム」

「検査結果を見て、子供の将来を決める」

という内容のものです。

生後数か月になった我が子の唾液を採取し、DNA解析ビジネスを展開している会社へ送付。検査の結果、将来開花するであろう才能について判明する…という流れ。

分析の結果、娘は音楽、数学、スポーツに高い能力を持っているが、細かいことを暗記するのは得意でないことが分かった。

 

娘を育てる上で、彼女が優れている才能を伸ばすことに資源を注ぎ、たくさんのことを暗記しなければならない職業は選ばせないようにしよう

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-11-22/Q19891T0AFB501より。改行・強調等は筆者によるもの)

 

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DNA検査の結果、我が子の得手不得手が判明。

そのデータを基に、進路や教育プランを決める親が増えているそうです。

 

上記のブルームバーグ記事で名前が出たアメリカの調査会社によると、DNA検査サービスの売上高は、2018年で4100万ドル。今後は市場が拡大し、2025年までに1億3500万ドルに達するとの見積もりが出ています。

同様に、中国のコンサルタント会社による調査では、2022年までに4億ドルを突破し、約6000万人の中国の消費者がDNA検査キットを使用するとの予測が出ています。

 

「DNA検査万能論は、どんどん加速する」という見通し。

子供の才能や適職を判別・決定する作業を、生後数ヶ月の段階から始める…という驚異の光景が増える。そんな状況が当然のものになっていくという予測が出ています。

 

この流れは、正直かなり不気味です。

「家柄や血筋で将来が決まる」というものの究極と言っていい。

正に『ガタカ』の世界と同じです。

 

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しかし、「DNAの検査結果だけで、全てが分かる」というのは…極論でしょう。

「特定の病気になる確率」くらいは分かるのでしょうが、適正職業まで分かるワケではない。

 

 

職業を選ぶ際には、「動機付け」が大きな要素になります。

 

例えば、身近な人を早くに亡くした経験を持つ人は、「医者になって、多くの人の命を助けたい」と考えることがあります。それが強い動機となって猛勉強し、やがて本物の医者になるという事例があります。

同様に、「火事に巻き込まれたが、消防士に助けて貰った」という経験を持つ人は、消防士に強い興味を持つ可能性があります。

警察官に守って貰った人が、「自分も警察官になりたい」と考えてもおかしくはない。

 

また、映画やアニメを見て、特定の職業に興味を持つ子供さんは多い。中には、本当にその職業に就いた人もいます。

筆者が知る範囲では、「超有名SF作品『スタートレック』を見て育った方が、本当に宇宙飛行士になった」という話がありますね。

 

 

要は、「好きこそモノの上手なれ」です。

DNA解析の結果、「この分野に強い」という判断が出たとしても、興味を持たなければ嫌々やる羽目になり、成果は出難いと思われます。

 

加えて、DNA検査には不確定要素が沢山残っており、ハッキリしない部分が多い。

上記のブルームバーグ記事にも書いてありますが、「DNA検査の結果のみを見て子供の職業を選ぶのは、星占いで職業を決めるのと同じ」というレベルの話。

それほど確度の高いものではないのです。

 

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現在の流れが続けば、そのうち「DNA至上主義」が幅を利かせる世界になる恐れがあります。

もしそうなれば、この世は「次世代の差別に苦しむ世界」になってしまうでしょう。

 

子供さんには、やりたいことをやらせてあげるのが一番。

仮にDNAで劣っているという調査結果が出たとしても、本人の熱意次第でどうにでもなります。

 

身長が伸び難いDNAを持つ人でも、プロバスケットボール選手になれます。

体重が増え難いDNAを持つ人でも、プロ格闘家になれます。

DNAというのは、あくまで個人を構成する要素のひとつ。それだけで何もかも決まるワケじゃありません。

 

妙な親のコダワリは、子供さんにとって大迷惑となる可能性・大。

 

 

-----------------(記事了)-----------------

 

 

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