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【逃亡の余波】ゴーン被告逃亡劇で、関係者全員が傷を負う騒ぎに その1

連日報道されている、カルロス・ゴーン被告の、国外脱出騒動」関連の話。

日本は勿論、世界規模の大騒ぎなっています。

www.sankei.com(2019/12/31)

 

今のところ、ゴーン被告は公に姿を見せていません。

「1月8日に、逃亡先の中東・レバノンにて会見を行う」との情報が出ていますので、その時までは動きが無い…ということでしょう。

 

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この騒動、かなりの大事件です。

「刑事事件の被告人が逃げた」という話で収まりません。日本の統治システムの礎を揺さぶる話です。各関係方面に、様々なダメージを与えた話。ちょっとやそっとでリカバリできない状況ですね。

 

当記事では、そのダメージがどういったものか、ザックリと見ていきます。

 

なお、「各関係方面」といっても、人数にすれば相当なものになってしまいます。そこで、大きく5つのカテゴリに分けて述べていくことに致します。

そのカテゴリは、以下の通り。

 

(1)ゴーン被告・本人

(2)ゴーン被告を担当する、日本の弁護士チーム

(3)裁判所

(4)検察

(5)法務省

 

この中から、当記事では(1)と(2)について見ていきます。

 

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(1)「ゴーン被告・本人」へのダメージ

 

ゴーン被告は、現在レバノンにいます。

レバノンは、ゴーン被告の親の国籍国。その伝手で、ゴーン被告もレバノン国籍を持っています。「ゴーン被告が、レバノン国民である」という点は、間違いない話。

(なお、ゴーン被告はレバノン国籍だけでなく、ブラジルとフランスの国籍を持っています。合法的に三重国籍を取得しているのです)

 

レバノン国籍を持っている以上、レバノン政府は「ゴーン被告を、自国民として守らねばならない」という義務を負います。

レバノンと日本との間には、犯罪者の引き渡し条約が結ばれていない為、ゴーン被告の引き渡しにはレバノン政府の同意が必要です。が、先述の通り、ゴーン被告はレバノン国民であり、レバノン政府は国民を守る義務があります。その為、引き渡しには消極的でしょう。

これで、ゴーン被告が日本で裁かれる可能性は、グッと低くなりました。

 

しかし、予想外の方向からツッコミが入り、ゴーン氏の立場が危うくなっています。

 

 

レバノンの法律では、「敵対するイスラエルに入国すれば罪になる」という規定がある。

ゴーン被告は、過去にイスラエルに入国して商業イベントに参加したことがあり、今でも証拠がハッキリ残っている。

もし有罪になれば、最長15年の禁錮が課されることも。

www.yomiuri.co.jp(2020/1/4)

 

 

◆国籍国のひとつ・フランスでは、ゴーン被告を支持する声が多い。

その一方、政府要人である経済財務副大臣は、「もしフランス政府が同じことをやられたとすれば、激しく怒る」とコメントを出した。

フランス政府としては、日本との協力関係を損ないたくない思惑がある。その為、フランス政府が、ゴーン被告に味方する可能性は下がっている。

www.news24.jp(2019/12/31)

 

 

◆ゴーン被告が逃走に使ったとされる飛行経路は、トルコを経由してレバノンに入るというもの。

そのトルコで、ゴーン被告の逃走に関わったとされるパイロットら5人が逮捕された。容疑は「人の密輸」である。

www.sankei.com(2020/1/5)

f:id:tenamaka26:20200105214436p:plain

(イメージ画像 http://www.ashinari.com/2009/04/30-018485.php?category=30

 

逮捕された者の中には、航空会社の幹部がいた。

その者の話によると、「仕事を引き受けなければ、お前の家族に危害が及ぶ」と脅されていたそうだ。

その話がもし真実であれば、ゴーン被告は脅迫にも一枚噛んでいたということになる。

www.jiji.com(2020/1/4)

 

 

◆そもそも、ゴーン被告の無断出国は、日本の法律「出入国管理法」に違反する可能性が極めて高い。

裁判から逃れる為に違法行為をした形になるので、弁解の余地が少ない。

 

 

…この様に、日本以外からも様々な懸念の声が出ています。

特に、レバノンで「イスラエル入国罪」に問われそうなところが痛いですね。

 

レバノンでは、「政治腐敗が酷い」「特権階級や金持ちへの反発が強い」との話をよく聞きます。

経済危機も深刻で、預金の引き出しに上限が設定されているという状態。

この状況下で、ゴーン被告への対処が有耶無耶になれば、大規模デモや破壊活動が発生する恐れもあります。安心できません。

www.bloomberg.co.jp(2020/1/2)

 

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(2)「日本の弁護士チーム」へのダメージ

 

これはもう「完全な結果論」ですが、ゴーン被告が逃げてしまった以上、被告の弁護を担当する弁護士チームへの非難は避けられません。

 

今回は、「保釈中のゴーン被告が逃げた」という話。

そもそも保釈とは、「被告が逃げたり、証拠隠滅の恐れがないので、拘置所で身柄拘束しなくても大丈夫だ」という前提の基に申請されるものです。

しかし、逃亡した。しかも国外逃亡で、被告の身柄引き渡しが難しい国に逃げ込まれました。

弁護士チームの「被告は逃げない」という主張が、粉々に打ち砕かれたわけです。これでは、何も弁解できない。

 

保釈条件には、「弁護士による厳しい監視」など、いくつかの条件がありました。今後、その条件がどこまで徹底されていたのか、検証する必要があります。

www.nikkei.com(2019/12/31)

 

現時点では、少なくとも「パスポートの管理」について、非難の余地があるのではないかと。

先述の通り、ゴーン被告はフランス・レバノン・ブラジルの三重国籍保持者です。当然、パスポートも複数あります。その為、保釈条件には「海外逃亡を防止する目的で、弁護士が、パスポートを全て預かる」という項目がありました。

 

しかし、「パスポートを持っていないと、入管難民法違反になる」との主張が弁護士側から出て、フランスのパスポートだけゴーン被告に返却されたとのこと。

その1冊は、透明の鍵付きケースに入れて、自由に触れない状況でゴーン被告に渡されていました。

 

今回の逃亡では、そのパスポートを使って、レバノンに入国した可能性が高い。

www.sankei.com(2020/1/2)

 

保管用のプラケースは、鍵付きとはいえ、所詮はただのケース。ハンマーで叩き壊すことは可能です。

加えて、検察からは「パスポートを被告に返却しなくても、違法にならない手続きが可能だったはず。なぜ返したのか理解に苦しむ」とのコメントが出ています。

www.sankei.com(2020/1/5)

 

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上記の様な流れで、奇妙な方向に話が行っています。

逃げた本人を含め、各方面の状況は混沌とする一方。全く着地点が見えてきません。

 

 

…と、当記事はここまで。

長くなるので、続きは次回記事にて。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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