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【マンガの話】いい感じにネジ曲がった日本で、ハイクを詠ませる作品群 その1

日本発の漫画・アニメ・特撮作品は、世界中で大人気。

ロボットもの、怪獣もの、ヒーローもの…等、好まれるジャンルも多種多様です。

 

その中でも、根強い人気を持つのが「忍者もの」です。

闇に生き・闇に消える。その怪しい雰囲気が、海外の方に大ウケ。「忍者を見たくて日本に来た」と仰る観光客さんもいて、支持者の熱が凄い。

 

ただ、日本人と海外の「忍者のイメージ」は、大きく違いますね。

 

多くの日本人が持つ忍者像は、「スパイ」とか「軍隊の特殊部隊」というイメージ。特に戦国時代(安土桃山時代)の忍者イメージが強い方は多いでしょう。伊賀や甲賀、風魔や百地などなど、関連する言葉をご存じの方は多いハズ。

 

他方、海外の方が持つイメージは、「特殊な戦闘能力を持った、ダークヒーロー」というものでしょう。諜報活動を行う者というより、「魔術や超能力で敵を倒す者」という受け取られ方が多い。

その典型例が、大人気漫画『NARUTO』で描かれる忍者です。地味に市井に溶け込んで情報を集める…といった活動は少数。活動の大半は、派手な術を繰り出し・地形を変えるレベルの大規模破壊を起こし・敵を殲滅するというもの。

ヒーローとして人気を集めている忍者の多くが、この「派手な忍者」です。

 

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そんな派手忍者作品の中でも、一際目立つ・かなりの異色作品があります。本記事では、その作品をご紹介します。

作品のタイトルは、『ニンジャスレイヤー』です。

 

『ニンジャスレイヤー』は、その成立・発展の経緯からして異色。

元々は、「海外の作家が書いた、英語の小説」が起源です。その小説の内容が突飛で面白く、興味を持った日本人の有志が翻訳を始め、日本語訳がネット上で人気を博し、やがて商業レベルにまで成長し、今も発展し続けています。

 

その人気は凄まじく、小説・漫画・アニメの各分野で関連作品が出ています。

全てを詳細に紹介すると、文量が膨大になってしまいます。その為、当記事では田畑由秋氏と余湖裕輝氏による、漫画版ニンジャスレイヤー」をモデルにして、『ニンジャスレイヤー』シリーズに共通する強烈で個性的な世界観を語っていきます。

(提供:Neowing)

(原作:ブラッドレー・ボンド、フィリップ・N・モーゼズ/日本語訳:本兌有、杉ライカ/漫画脚本:田畑由秋/漫画版作画:余湖裕輝/キャラクターデザイン:わらいなく、余湖裕輝KADOKAWA)

 

田畑由秋氏と余湖裕輝氏による、漫画版ニンジャスレイヤー」は、最も早い時期から連載され、かつ長期間連載されている作品。

『田畑&余湖版ニンジャスレイヤー』以外にもコミカライズは存在しますが、最も既巻数が多いのは田畑&余湖版です。

第一部は完結済みで、全14巻。現在、秋田書店チャンピオンRED」にて、第二部が連載中。第二部のコミックスは、既刊4巻です。

www.akitashoten.co.jp

(提供:Neowing)

(原作:ブラッドレー・ボンド、フィリップ・N・モーゼズ/日本語訳:本兌有、杉ライカ/漫画脚本:田畑由秋/漫画版作画:余湖裕輝/キャラクターデザイン:わらいなく、余湖裕輝秋田書店)

 

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『ニンジャスレイヤー』シリーズの舞台は、近未来の日本。映画『ブレードランナー』に代表される、科学技術が発達したサイバーパンク世界です。

超大規模の企業群が世界を支配し、クローン人間の製造が当たり前になり、環境破壊が進んで有害な雨が降り、治安が悪化してギャングが暴れまわる…という世紀末な様相。

 

この世界には、「ニンジャ」なる超人が存在し、皆に恐れられています。

ニンジャは、常人では太刀打ちできない・異様な戦闘能力を持つ人物。相手を殴るだけで火達磨にしたり、キック一発で首を切断したり、マシンガンの弾幕を素早く動いてかわしたり…等々、チンピラ程度であれば触れることすらできない。

そして、そのニンジャを狙う「ニンジャスレイヤー」が、シリーズの主人公です。

 

スレイヤー(slayer)とは、「殺人者」「殺すもの」の意味。

ニンジャに恨みを抱き、ニンジャの殲滅を目的とし、ニンジャ以上の戦闘能力を持った者が、ニンジャスレイヤー。

『ニンジャスレイヤー』シリーズは、ニンジャに復讐を誓った者が主人公の作品です。

 

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上記の様に、『ニンジャスレイヤー』シリーズは、「派手な戦闘シーンと・シリアスなストーリーが見どころの作品」ではあるのですが…それは、シリーズが持つ魅力の、ほんの一部でしかありません。

「派手な戦闘シーンを描く忍者作品」であれば、『ニンジャスレイヤー』以前にも存在していましたし、今でも新作が発表されています。

そこだけ見れば、『ニンジャスレイヤー』は後発の部類であり、強烈なものにはなり得ません。

 

『ニンジャスレイヤー』が持つ強烈な個性の源は、

「いい感じで、忍者像や日本文化のイメージを曲解する」

という点にあります。

 

先述の通り、『ニンジャスレイヤー』の始まりは、海外の作家による英語小説です。日本人の手によるものではありません。

 

しかし、この外国人作家さんは、かなり日本通であると思われます。「スシ・ゲイシャ・ガンダム・ナルト」くらいの知識量を遥かに超え、日本人でも知らないことを知っているのでは?と思わせるシーンがチラホラ。

にもかかわらず、「絶対に、わざとやっている」「そんなの、日本にあるワケね~だろ!」と言いたくなる、微妙にズレた表現が随所に出てきます。

 

日本語版を製作する方々も、その点を非常に重視しておられ、「できるだけ原作そのままに、忠実な曲解を行う」という姿勢を貫いていらっしゃいます。

 

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例えば、有名な日本の都市で・なおかつ近未来描写が似合うところと言えば、間違いなく「東京(Tokyo)」です。SF世界では、「トキオ」「ネオトキオ」等の表記が多い。

しかし、『ニンジャスレイヤー』の始まりの場所は「ネオサイタマ」。あえて東京を外すあたり、玄人めいた何かを感じます。

 

 

また、忍術の起源が『古事記とされています。

「秘伝の忍術が記された巻物」や「一族に伝わる秘伝の書物」とかいう表現ではなく、なぜか『古事記』。

これが宮本武蔵の書いた『五輪書』とか、中国古典『孫子の兵法』とかであれば、「それっぽい書物を・何となく持ってきたんだろうな…」と考えます。が、そこに日本最古の書物である『古事記』を持ってくる。ここにも、玄人めいた何かを感じます。

 

 

特に強烈なのは、交わされる言葉と、礼儀作法。

今から殺し合いをする相手に向かって「ドーモ、ハジメマシテ」と言い、90度のお辞儀をするのは、当然の礼儀。

何か命令された時の返事は「ヨロコンデー!」

敗者が出す降伏のサインは、土下座して「ゴメンナサイ」。それを見た勝者は「これで分かったか!…今後ともヨロシクお願いします」

 

相手にトドメの一撃を喰らわせる前には、「ハイクを詠め」。これ、”辞世の句”という言葉と、その意味を知らなければ書けない表現です。

 

「日本をよく知った方が、ボケをかまして笑いを取りにきている」と読者に受け止められ、人気に火が付き、未だに新作が発表され続けています。それが『ニンジャスレイヤー』シリーズです。

 

 

と、今回はここまで。

次回は、絶妙な曲解表現について、更に詳しく述べていきます。

 

 

-----------------(記事了)-----------------

 

 

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『漫画版 ニンジャスレイヤー』(脚本:田畑由秋/作画:余湖裕輝

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