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【医療記事の話】「血液クレンジング」と「はあちゅう騒動」の、奇妙な化学反応(※2019/11/16追記アリ)

先日から、「血液クレンジング」という健康法というか治療法というか、とある施術について騒がしいことになっています。

当ブログでも、関連記事を書かせて頂きました。

 

tenamaka26.hatenablog.com

tenamaka26.hatenablog.com

 

血液クレンジング」とは、自分の血液を少量抜き、その血を「医療用オゾン」で処理した後、また体内に戻すという施術。

厚生労働省が認めた方法ではない為、日本国内では公的保険が効かず、全額自己負担となる施術です。

 

血液クレンジングを実施している医療機関の中には、「ガン」「HIVエイズ)」「肝炎」「インフルエンザ」「心筋梗塞」「アトピー」「花粉症」等々、万病に効く!という強烈で巨大な看板を掲げている所もあり。

それが本当だとすれば、ブッチギリでノーベル医学・生理学賞を始めとする各種の賞を、向こう100年くらいは総取りできる快挙です。

しかし…そうなっていない。

 

それどころか、「掲げた看板と実際の効果に、大きな隔たりがある」「効く根拠が分からない」として、国会で取り上げられる事態になっています。

騒ぎは、しばらく続きそうですね。

 

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この「血液クレンジング」ですが…。

 

かなり昔から存在していた方法なのですが、今・この時に炎上騒ぎになっている理由は…

「有名人が”効果のある方法”として取り上げた過去があり、その話題が掘り起こされたから」

です。

その有名人の顔ぶれが、なかなかのもの。

市川海老蔵、元AKB48 高橋みなみ仲里依紗田中律子、GENKING、DA PUMP ISSA、城咲仁はあちゅう…。

 

多くの著名人がSNSやブログで拡散する「血液クレンジング」に疑問の声があがっている。

  (https://www.buzzfeed.com/jp/ryosukekamba/cleansingより。改行・強調等は筆者によるもの。以下同)

 

上記記事で名を挙げられた中で、最も強く血液クレンジングを推していたと思われる方が、最後に出てきたはあちゅう(本名:伊藤春香)」氏。

氏は、50本近い血液クレンジング関連記事を書き、「効果がある」と推奨していました。

 

この記事群を見て動いたのが、「WELQ騒動」で激しいツッコミを繰り出したメディア「バズフィード(BuzzFeed)」さんです。

先日、バズフィードさんが、はあちゅう氏へ単独インタビューを行い、記事にしていました。

この内容が、なかなか厳しいツッコミ満載で、読み応えアリ。

はあちゅう血液クレンジング拡散を謝罪「ステマではない」「何も信じられない」(BuzzFeedhttps://www.buzzfeed.com/jp/ryosukekamba/hachu

このバズフィード記事に関して、かなり特徴的な動きがありました。

それは、ツッコミを喰らったはあちゅう氏が、自らのツイッターアカウントで、「当該バズフィード記事を読んでください」と明言・宣伝していることです。

2019/11/16追記はあちゅう氏のツイッターアカウントから、上記ツイートが削除されていることに気付きました。削除の理由は不明です)

 

今の厳しい状況において、検証記事の中身を確認せずに、「読んでください」とオススメすることは、あり得ない。

中身を確認し、オススメしていると考えて当然です。

「意味不明な黒塗り資料」「真偽不明の噂話」というものではなく、疑惑の渦中にいる人が認めた内容ということ。まず、ここが大きなポイントです。

 

そうなると、当該バズフィード記事において、はあちゅう氏に対する批判的なツッコミの数々は、「嘘や捏造の可能性が低い」「信憑性は非常に高い」となります。

f:id:tenamaka26:20191115002853j:plain

(イメージ画像 https://www.pakutaso.com/20140955248post-4547.html

 

はあちゅう氏とバズフィードはグルで、何か隠しているのでは?」と疑う方もいるかも知れませんが、その証拠は見当たりませんし、疑えばキリがない。

現状では、バズフィード記事を信頼するのが無難かと。

 

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上記バズフィード記事の内容を、筆者なりにザックリまとめると、以下のようなものになります。

 

はあちゅう氏は、血液クレンジング関連記事を46本書いたが、対価を貰って執筆したわけではない。

はあちゅう氏は、当時「キレナビ」という美容クーポンサイトの編集長をやっており、その絡みで体験記事を書いて、個人ブログに掲載した。

◆「キレナビ」と「血液クレンジングをやっている施設」でやりとりはあった。が、ブログに書いた施術そのものは、個人的に・自腹で行っていた。

◆裏取りのない健康法を安易に広めてしまい、申し訳ないと思っている。

◆国家資格を持つ本物の医師がやっているので、疑わなかった。

 

 

筆者が思うに…

謝罪の姿勢があるのは良いこと。「本物の医師がやっているので、疑わなかった」というのも理解できます。

しかし、大きく2か所、ツッコミどころが記事内にありました。

 

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(ツッコミその1)ステマ疑惑

 

ステマステルスマーケティング)とは、「個人の体験談などの形式で、損得勘定抜きの感想を言っている…様に見せかけて、実は裏でカネを貰い、依頼されて宣伝していた」という手法。2012年頃に流行した「ペニーオークション詐欺事件」の時に、大炎上した手法です。

詐欺のステマには、有名人も多数関わっていました。詐欺に加担した点を責められ、表舞台から消えざるを得なかった人もいます。

消費者からは、物凄く嫌われる行為です。

 

はあちゅう氏は、当該バズフィード記事の冒頭で「今回の件は、ステマではない」と断言しています。

しかし、インタビューが進むにつれ、ステマと言われれば、ステマです」と主張が変わっています。

一体どっち?

 

 

…まあ、筆者に言わせれば、「ステマの可能性が、非常に高い」となりますね。

はあちゅう氏は、「キレナビ」というサイト運営を通して、血液クレンジング実施医院とヤリトリがあったとのこと。

つまり、「キレナビ」と「医院」との間には、金銭的取引があったわけです。

バズフィード記事内で、「キレナビはお願いする側で、クーポンを出してもらって、その手数料で儲けるっていう形」と明言しています。そこで金銭の供与があったハズ。

 

はあちゅう氏に対し、直接的ではなくとも・間接的に宣伝費用を払っていた形になります。

「直接的なカネのやりとりが無ければ、ステマではない」は、通らないでしょう。

 

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(ツッコミその2)インチキ医療と断ずる根拠は?

 

今回のバズフィード記事は、謝罪インタビュー記事になっています。

その中で、はあちゅう氏はこう言っています。

 

いまになってニセ医療だったんだとか、国家資格のあるお医者さんがこういうビジネスをしてしまうんだとわかりましたが、それまでは「こんなに素晴らしいものがあるなら広めなくちゃ!」っていう気持ちなんですよね。よかれと思って。

https://www.buzzfeed.com/jp/ryosukekamba/hachu

 

つまり、血液クレンジングを「ニセ医療」と断言しているワケですね。

ここが疑問です。

はあちゅう氏は、一度は「自然治癒力を大幅にアップさせる」「疲労回復・アンチエイジングに効果抜群」と絶賛した。急に態度を変えたのは何故?

 

筆者は、血液クレンジング関連記事を沢山読みましたが…。

血液クレンジングを「ニセ医療」と断言している記事もあれば、「その可能性が高い」とソフトな表現で止めている記事まで様々です。

最終的には、厚生労働省が認めるか否かで大きく動くと考えますが、厚労省の判断が出るまでは、医師免許保持者に向かって「お前のやっている事は、インチキだ」と断言しきれない。それが現状でしょう。

故に、今でも堂々と血液クレンジングを勧める広告が出ており、施術が禁止にならないのです。

 

「専門家でないと、分からない」としながらも、今ではインチキと断言する。

はあちゅう氏が、インチキと考える根拠が示されていない。

ここに大きな疑問を感じます。

 

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上記のツッコミどころを、はあちゅう氏が自ら分析しないと、そう遠くない未来に「手を変え品を変え…」で、別の胡散臭いネタにハメられるでしょう。

新たな炎上騒ぎを起こし、新たな謝罪記事を書く羽目になる恐れが大きい。

謝罪記事を書く羽目になるということは、「騙された!と怒る読者を、また懲りずに量産した人」という評価になっているハズ。

 

今、この時に、できるだけの処置をとっておかないと、

「この人が書く記事の、どこにインチキが紛れ込んでいるか分からない」

「この人が積極的に関わったサービスも同様。信用できない」

となり、本人の信頼度低下だけでなく、周囲(今回は「キレナビ」)にも迷惑をかけることになります。

 

 

失敗は、誰にでもある。

この記事を書いている、筆者にもあるでしょう。

ただ、「とりあえず謝罪すればいいや」で止まり、背景や理由を掘り下げないままでは、信用を失う一方です。

 

確固とした信念と、明確な理由・理論構成があれば、「自分の記事は、これこれこういう理由で筋が通る」「血液クレンジングは、インチキではない」と断言してもいい。

作家さんであれば、そういう姿勢が取れるでしょう。

 

「皆がインチキって言ってるから、インチキだ」という考えでは、作家として通用しません。

作家は、先ず自分の考えに真摯であるべき。世間の顔色を窺うのみで、簡単に意見を曲げてはいけない。筆者は、そう考えます。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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