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【マンガの話】2000年前のボクシング

「拳闘(けんとう)」という格闘技があります。

今は名を変え、「ボクシング」という名前が一般的です。

 

拳闘は、紀元前にはもう存在していました。

古代ギリシア時代に作られたモノの中に、選手同士が殴り合う姿を描いた品が存在します。

古代ギリシアといえば、オリンピック発祥の地でもあります。その時代から存在する種目・拳闘。

複雑な武器を使わず、人類が生まれながらに持つ「両手のコブシ」だけを頼りに、相手を倒す競技です。その単純明快さ故に、「ボクシング」と名を変えた現在でも、スポーツとしての人気が高い。

 

人気のある種目ということは、「ボクシング」をテーマにしたエンタメ作品も多いということ。

有名どころでは、『あしたのジョー』『はじめの一歩』等の「王道スポーツ漫画」があります。

スポーツを通り越して、異次元格闘技漫画になってしまった『リングにかけろ』シリーズも有名。(これが進化すると『聖闘士星矢』になります)

ちょっと変わったところだと、『1ポンドの福音』の様な「ギャグ・ラブコメ要素」を含んだ作品も存在します。

tenamaka26.hatenablog.com

 

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そんな数多ある「ボクシングを扱った作品」の中から、当記事では「強烈にシリアスなもの」をひとつ、御紹介します。

作品のタイトルは拳闘暗黒伝セスタスです。

 

(提供:honto)

(著:技来静也 白泉社)

 

拳闘暗黒伝セスタス』は、分類的には「ボクシング漫画」になりますが、ボクシングというよりは「古代の拳闘試合」を描く作品。

 

現在のボクシングは、選手の生命に注意を払っている為、試合中や試合直後に「パンチが原因で死者が出ること」は稀です。

しかし、古代の拳闘試合は全く別モノ。「殴り合って勝敗を決める」という点は同じですが、違う部分の方が多い。

拳闘暗黒伝セスタス』の作中で描かれた、「ボクシングとは一線を画す場面」としては…

 

体重による階級制、なし
身長2メートルの巨大選手もいれば、小学生並みの小柄な選手もいて、両者がハンデ無しで戦う事もある。

ラウンド制なし。時間無制限・一本勝負。

採点によるポイント・判定制無し。
勝利条件は「相手をノックダウンさせること」のみ。

◆主催者の意向によっては、「負けた者の首を、その場で切り落として殺す」という場合もあり。

 

…等々。

 

これは、試合というより、殺し合いに近いもの。

実際に、古代ローマでは「大衆の娯楽」として、この手の格闘興行がアチコチで行われていました。

(その為、漫画内には”スプラッターな場面”がチラホラ。苦手な方は御注意!)

 

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拳闘暗黒伝セスタス』は、雑誌「ヤングアニマル」誌上にて連載されていた作品。

コミックスは、全15巻。

現在は名前を少し変え、第二部『拳奴死闘伝セスタス』として、連載継続中。

掲載媒体は、白泉社が運営するサイト・アプリ「マンガPark」です。

 

manga-park.com(2019/9/7閲覧)

manga-park.com(2019/9/7閲覧)

 

当記事は、第一部である『拳闘暗黒伝セスタス』に関する記事になります。

『暗黒伝』の純粋な続編である、第二部『拳奴死闘伝セスタス』については、別記事にて。

 

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拳闘暗黒伝セスタス』の舞台は、古代ローマ帝国。第5代皇帝・ネロが即位した時代の話なります。(今から2000年ほど前)

 

冒頭の内容をザックリ紹介すると、以下の様なものになります。

 

▼西暦54年10月13日。ローマ帝国・第5代皇帝のネロが即位。

▼時を同じくして、ローマ郊外の奴隷拳闘士養成所にて、奴隷の選別が行われていた。

▼その奴隷の中に、拳闘士の少年がいた。彼の名は「セスタス」。まだ15歳である。

▼セスタスは、小柄で華奢。性格も臆病。しかし、持ち前の素早さと、師匠から受け継いだ格闘技術を武器に、大人相手に連勝する。

▼奴隷の身分から解放されるには、100勝しなければならない。しかし、1度でも負けると、その場で処刑される。

▼たった一発のパンチだけで、形勢が激変する拳闘の世界。この厳しい状況を、体格に恵まれてないセスタスはどう乗り越えていくのであろうか?

今日もまた、闘技場で命がけの戦いが始まる…。

 

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拳闘暗黒伝セスタス』は、格闘バトル漫画です。

上記にもありますが、主人公・セスタスは小柄な少年。性格も穏やかな部類で、戦いに向いているとは言い難い。

しかし、彼は戦いを強いられる奴隷身分。敗北も試合放棄も、どちらも死と同義。

そんな追い詰められた状況で、数々の死闘を潜り抜け、心身共に成長していきます。

少年漫画の王道展開ですね。

 

 

そういった展開とは別に、『拳闘暗黒伝セスタス』ならではと言える魅力があります。

主に2つ。

 

 

(1)古代ローマの生活について、詳しく描かれている

闘技場での様子は勿論ですが、ローマ帝国内における生活の様子が、詳しく描かれています。

中でも「食生活」に関する話が面白い。特に、コミックス第11巻で詳しく描かれます。

 

今から2000年前の話ですが、古代ローマの食文化水準は、かなり高い。こういう話を描く作品は少ないので、読者の目には新鮮に映ります。

 

 

(2)拳闘に関する、科学的な解説が多い。

主人公のセスタスは、体格に恵まれていません。同世代から見ても小柄で華奢な方です。

対する相手は、セスタスよりも大きな相手が大半。当時の拳闘は「無差別級」しかなかった為、体格のハンデをどう埋めるかが、セスタスにとっての大きな課題。

その答えが、「格闘技術の追求」でした。

セスタスの師匠は、かつての有名拳闘士。その経験から導き出した格闘理論を、セスタスに叩き込みます。

 

人体の急所はどこか?

どうすれば効率よく相手にダメージを与えることができるのか?

どんなトレーニングが効果的か?

勝つ為の試合運びは、どの様に描き・実行すればよいのか?

…これらのテーマについて、師匠が教え・セスタス自身が考えて解答を捻り出し・勝利していきます。

 

その流れの中で、「ボクシングで反則となるパンチがあるが、なぜ反則と決められているのか?」について、述べられていることが多い。

なぜ反則かといえば、「危険だから」です。「悪くすると相手を殺しかねない、ダメージの大きい部位」への攻撃を、近代ボクシングでは反則として禁じています。

 

ただ、古代ローマの拳闘では、反則でも何でもありません。寧ろ、狙いどころです。

そういった「人体の弱点」をどう守り、逆にこちらが攻めるにはどうするか、詳しく描かれています。

単なる「殴り合い漫画」では終わりません。

 

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拳闘暗黒伝セスタス』は、バトル漫画です。

同時に、「成り上がりを描く作品」でもあります。

 

主人公のセスタスは、奴隷身分。ローマ帝国の最下層にいます。

そこから這い上がる為に強敵と戦い、打ち勝っていく。汚い手は使わず、正々堂々と倒していく。

正に、少年漫画の王道です。

 

興味のある方は、この機会に是非読んでみてください。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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