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【お金の話】スマホ決済の落とし穴

「7pay(セプンペイ)」に関する、一連の騒動。

ご存知の方、多いでしょう。

コンビニ業界最大手の「セブンイレブン」が主導して始めた、スマホ決済サービスの名前。それが「7pay」です。

 

7payは、クレジットカードと同じく、「現金のやりとりを伴わない、キャッスレス決済」の担い手として開発されたもの。

現金を持ち歩く必要が無く、お釣りのやりとりも無く、支払いがスムーズになると期待されていましたが、その結果は…ご存知の通り。

セキュリティの大きな不備を突かれ、不正ログインの多発・アカウントの乗っ取り・品物の不正購入・クレジットカードの不正利用で金銭の被害…等々の問題が多発し、早々にサービス停止。

昨日の会見で、サービスそのものの終了が発表されました。

 

www.itmedia.co.jp(2019/8/1)

 

被害は全額補償すると発表されましたが、こういう話は「どこまで被害を認めるか」で揉め易い。

完全解決まで、先は長そうです。

 

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近年、この手の決済サービスが乱立し、戦国時代を迎えています。

「PayPay(ペイペイ)」「LINE Pay(ラインペイ)」「ファミペイ」「楽天Pay」「d払い」「メルペイ」…その他多数。

運営主体が複数あり、覇権を握ろうとサービスを拡充中。

 

「今サービスに加入すれば、ポイントを還元します!」

「入会特典として、品物を無料で提供します!」

等々の勧誘方法を取る所も多く、それが原因で巨額赤字を出している企業も多い。

 

nlab.itmedia.co.jp(2019/7/25)

2019年7月25日の株式市場で、LINE(東証1部)が急伸し、終値では前日比310円高(+9.98%)の3415円まで値を上げました。

 

前日に発表した2019年12月期第2四半期(1~6月)の連結決算は、売上収益が前年同期比11.5%増の1107億円だったものの、本業のもうけを示す営業損益が218億円の赤字、最終損益は266億円の赤字でした。

 

スマートフォン決済「LINE Pay」で、ユーザー同士が1000円分を送り合える“総額300億円山分け”キャンペーンを5月に実施するなど、ユーザー獲得のための先行投資がかさんだためです。

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1907/25/news121.htmlより。改行・朱入れ等は筆者によるもの)

 

上記記事は、「LINE Pay」に関する話ですが、他のサービスでも似たり寄ったり。

百億円単位の赤字を計上している企業が、いくつもあります。

 

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 ここで、ひとつの疑問が。

「巨額の赤字を出す事業なのに、なぜスマホ決済に参入したがる企業が多いのか?」

 

これには、いくつかの理由がありますが…

最も重要で分かりやすいものは、以下の2つです。

 

(理由1)もし覇権を握れば、市場を独占できる

「○×戦国時代」と称し、何かしらの覇権争いが起きる時、その背景には大体この理由があります。

電器業界における規格争いが、その典型例。

 

古くは「VHSとベータのビデオテープ戦争」や「任天堂ファミコン/スーファミ)・セガ(マークⅢ/メガドライブ)・NECPCエンジン/CD-ROM2)のゲーム機戦争」等があります。「プレイステーションvsセガサターンvsPC-FX」なんてのもあり。

 

「次世代映像規格の覇権争い」として、「Blu-ray」と「HD-DVD」の競争もありました。

小型記憶媒体のカテゴリでは、「SD」「XD」「メモリースティック」の争いもあり。

 

最初は乱立していた規格の数々も、争いに敗れ消えたものと・勝ち残った規格に分かれます。

勝ち残った規格には、利益が集中。先行投資で大赤字を出していたとしても、その赤字の100倍を超える利益が出る…という事もしばしば。

「勝ち残る為に、最初は赤字覚悟で」という話は多い。

 

 

(理由2)個人情報の収集と、効果的な宣伝

これがデカイ利益をもたらします。要は「効果的な広告を打ち易い」という話。

 

今話題になっている「スマホ決済」は、その名の通り「スマートフォン」を使って支払いを行います。

スマホには、端末番号や位置情報が記録されており、個体識別は容易に出来ます。

スマホ決済を使えば、「誰が・何を・いつ・どこで買ったか」というデータを、かなりの高精度で蓄積する事が可能。

その情報を基に、各顧客の個人的趣味趣向に合った製品の広告を打ち易くなります。そういった広告は、成果が出易い。

 

 

同じページを見ていても、人によって表示される広告が違うという事、ありませんか?

あれは、個人のデータを基に、表示される広告を変えているからです。

本をよく買う人は「新刊案内」が表示され、ゲーム攻略記事をよく見る人には「新作ゲーム案内」が表示されるといった具合で。

 

この広告を、スマホ決済に絡めて表示させる為には…

広告を出す側が、スマホ決済の運営企業に対して、広告料金を払う必要があります。

これが莫大な利益を生むのです。

今後、個人情報の利用の幅が広がるにつれ、別の利用法が出てくるかも知れません。そうなったら、更に使用料金を取る事も可能になってきます。

 

 

 

この様に、企業にとってはメリットが大きいので、早めに参入して覇権を取りたいワケです。

その為、大盤振る舞いのサービスを行い、巨額の赤字が出ても続けるのです。

 

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ただ、これらはあくまで「企業側のメリット」の話。消費者側にとっては、あまり重要ではない話ですね。

消費者としては、「少しでもお得なサービス」や「ちょっとでも高いポイント還元」に目が行きがちですが、他にも見るべき所は多い。

 

例えば、今回の7pay騒動で注目された「安全性」について。いくらお得でも、不正アクセスで財産を奪われたら話になりません。

強固なパスワードが作成できるか? 二段階認証などの安全策が取られているか? チェックするべき所は多い。

 

「そもそも、商品の価格は適正か?」という点も大事。

いくらポイント還元率が高いといっても、元々の価格がボッタクリであれば意味がありません。その点も用心して見る必要があります。

 

「サービスを1本に絞らない」という事も重要。

セキュリティに問題が生じた場合、システムが一時停止される事は多いもの。そんな時に、使えるサービスがひとつだけで・そのサービスが停止したとなれば、何もできません。

よく使うものを、2~3個以上は確保しておくと安心。

 

 

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最も大事な事は、「現金も持ち歩く事」ですね。

 

キャッシュレス決済の話なのに、現金が出てくる?…と思われる方も多いでしょうが、キャッシュレスには最大かつ深刻な弱点があります。

それは「電気が無いと、何も出来ない」という点。

地震等の災害で電気が止まった時、よく問題視されます。

 

これは、キャッシュレス全般に言える事。サービスを2~3個以上確保していても、電気が無ければ全部ダメ。

その為、現金も用意しておく必要があります。

 

 

便利なものには、必ず裏や弱点があります。

それらを吟味した上で使うのが、賢いやり方。

目の前のものに飛び付くのではなく、じっくり考えてみてはいかがでしょう?

 

 

------------(記事了)------------

 

 

【参考書籍】スマホ決済完全ガイド』

 

【au Wowma!】

【Book Live!】(試し読みアリ) 

【ebook-japan】 (試し読みアリ)

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