makaran宝箱

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任せていいもの・駄目なもの

本日、ちょっとビックリする話を見つけました。

郵便局員が、詐欺紛いの方法で、契約を取っている」というニュースです。

 

www.nishinippon.co.jp(2019年3月18日)

長年培った地域からの信頼を逆手に取り、高齢者に不必要な保険契約を結ばせる。客に不利益になるような保険の「乗り換え」を勧める…。日本郵便の内部資料で明らかになった不適正な営業の実態。民営化以降、全国の郵便局では収益の向上が求められており、専門家は「現場に過重なノルマが課されていることが一因」と指摘する。

 

認知症のお年寄りに契約させた」

「月額保険料が約50万円に」

「局長が、法律で義務付けられた説明をしなかったり、自局内の不祥事を隠した」

…等々、どう考えてもおかしい話がたくさん。消費者センターへの相談件数も増加しているとのこと。

 

「消費者センターに相談が行く」という状況は、問題企業の典型例です。

真面目な職員さんもいらっしゃるでしょうが、不祥事が起こった企業は、皆が疑いをかけられてしまう。それが世の常。

 

これからどうするかが重要ですね。

問題を放置すれば、傷口が広がるばかり。

 

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しかし、なぜこんな「詐欺紛いの方法」が通るのでしょうか?

そもそも、こんな方法が出てきた理由は、一体何なのでしょうか?

 

 

その回答としては、2つの要素があると考えます。

 

 

(1)郵便局は、元々は役所だった。

かつて「郵政省」という省庁があり、全国の郵便局を管理運営していました。しかし、現在は民営化され、「日本郵政」という組織が運営を引き継いでいます。

www.japanpost.jp

 

今回の話で問題になったのは、「お年寄りへの勧誘話」です。

お年寄りは、現在の民営化体制よりも、役所時代の郵便局との付き合いの方が長いのです。(郵政民営化が本格的に動いたのは、2000年代初期)

つまり、「役所が詐欺みたいな事をしないだろう」という先入観があり、警戒が緩かった側面があります。

 

警戒が緩ければ、話を聞く事も多いでしょう。契約してしまう事も多いでしょう。

その結果、「月額保険料が、約50万円」というトンデモ話にまで至ったのだと考えられます。

 

 

(2)民営化すれば上手くいく…とは限らない。

公営から民営に変わった組織は多数あります。

そうなる理由は、大抵が「民営化すれば、同業他社との競争が発生する。その結果、業務の効率が良くなり、より良いサービスを提供できる」というもの。

確かに、そういう側面はあります。

 

しかし、これは諸刃の剣。

民営化するという事は、普通の会社になるということ。普通の会社の使命は、「利益をあげること」「儲けること」です。

その為、儲からない所はバッサリ切りますし、過剰なノルマを課される事も少なくない。「儲けの為なら、法的グレーゾンにも入る」といった過激行動に出やすくなります。

 

上記の西日本新聞記事には、以下の記述が。

「平日に時間がなければ土日に営業しろ」「給料はどこから稼ぐんだ」。九州のある郵便局では、毎日のように幹部から営業成績を伸ばすよう指示されるという。外回りの営業局員だけに設定されていた「営業目標」は5年ほど前から窓口担当にも課されるようになった。達成できなければ、反省文の提出や研修会への参加を命じられるという。

https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/495012/

 

「平日に時間がなければ土日に営業しろ」とは…。

雇用契約の内容にもよりますが、ヘタをすれば労基署から指導を喰らう話です。

この記事”だけ”を見れば、ブラック企業体質そのもの。

追い詰められた職員が、「詐欺でも何でもいいから契約を」という思考回路になったとしても、不思議ではありません。

 

ブラック経営体質を、従業員の側から変えるのは困難です。経営陣が変わるしかありません。

経営側の人が替わるのか、経営方針が変わるのか、それは会社毎に違いますが…。

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(画像はイメージです)

 

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「何でも民営化すればいい。そうすれば、全てがうまくいく」

こういう考えがありますが、それは間違いです。

良くなる場合もあれば、悪くなる場合もあります。

中には「決して民営化してはいけない」という種類のモノもあります。警察がその代表例でしょう。

 

大事なのは中身。

郵便局が民営化されて、良くなった点もあるでしょう。しかし、詐欺紛いの話が出てくるとなると…良くなった点が全て吹っ飛ぶと思った方がいい。

 

郵便局は金融機関。金融機関に求められるのは「信頼」です。

顧客の信頼を崩すのはマズイ。早急の改善が求められます。

 

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【参考書籍:『老人喰い~高齢者を狙う詐欺の招待』】

 

【参考書籍:『日本郵政という大罪』】