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愛する人に届くのは、8年前のメール

新海誠(しんかい まこと)監督。

名前をご存知の方、多いでしょう。

あの超有名アニメ映画君の名は。を作った方です。

 

kiminona.com

 

現在までの「映画の興行収入ランキング」で、堂々の4位。

その収入、約250億円。あの『ハリー・ポッター』よりも上。

凄いの一言です。

www.kogyotsushin.com

 

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その新海監督が作った初期の名作といえば…

2002年公開のほしのこえです。

 

先にアニメ(https://www.cwfilms.jp/koe/)が公開され、後に漫画化されました。

 

(漫画:佐原ミズ、原作:新海誠 講談社)

 

ほしのこえ』は、「SFと青春と恋愛をミックスした話」という、ちょっと変わった作品。

 

同系統の作品と言えば、『マクロス』シリーズが挙げられます。

しかし、『マクロス』シリーズの多くが「男女の三角関係」を描くのに対し、『ほしのこえ』は「男女のすれ違い・切なさを描く作品」になっています。

 

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ネタバレしない範囲で、物語冒頭を少しだけ説明すると…

 

 

・舞台は、西暦2046年。人類は、7年前に地球外生命体に遭遇。彼らと戦争状態に突入していた。

 

・関東地方の中学生、長峰美加子と寺尾昇。二人は大の仲良し。友情を超えて、ほのかな恋心を互いの内に秘める仲だった。

 

・これからの進路を考えなければならない、中学3年の夏のある日のこと。美加子は昇に告白する。

「私、国連宇宙軍の選抜メンバーに選ばれちゃった。だから、昇と一緒に高校には行けない」

 

・公にはなっていないが…。美加子や昇の世代では、本人達もよく分からないままに、適性検査が行われていたらしい。その結果、美加子はメンバーに選ばれたのだ。

 

・翌2047年。昇は高校に進学。美加子は「人型戦闘兵器・トレーサー」のパイロットとして、宇宙へと旅立った。

 

・地球と宇宙。離れ離れになった美加子と昇。二人の接点は、携帯メールでのヤリトリのみ。

 

・美加子の乗る宇宙船が地球から離れるにつれ、メール送受信に時間がかかるようになっていく。通信回線も限られ、連絡が取りづらくなるばかりの二人。

 

・そして、美加子の乗る宇宙船が、恒星間の長距離ワープを実行。ワープの効果により、美加子の時間の流れと昇の時間の流れは、大きくズレてしまう。

時間がズレてしまえば、お互いの想いも…。

 

 

…こんな感じです。

 

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「宇宙船が高速で移動すれば、宇宙船内部と外部との時間に、ズレが生じる」

「宇宙船内部の時間経過が、外部に比べて遅くなる」

「宇宙船の内部では一瞬の出来事でも、外部では数ヶ月~数年の時間が経過している」

こういう描写は、SF作品ではよく見られます。

ウラシマ効果というやつです。

 

ウラシマ効果」と「引き裂かれる二人」。

ズレた時間と、繋がろうとする想い。

いろいろ割り切る事ができる大人ではなく、十代の二人。

 

…せつない。

 

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この作品が初めて世に出たのは、2002年。今から17年前です。

当時は、いわゆる「ガラケー」全盛期「携帯電話にカメラが付いた!」と騒がれた時期です。

スマホなんて、影も形もありません。当然、LINE等のツールもなし。

テキストメール(文章メール)が主流の時代でした。

 

テキストメールは、基本的に「既読表示」が付きません。

相手から返事が返って来て、初めて「読んでくれたんだ」と確認できます。

 

ほしのこえ』では、相手にメールが届くまでの時間が、どんどん長くなっていきます。

月軌道くらいなら、さほど気にする距離ではありません。

しかし…。

火星くらいなると、メールの発信から着信まで、最大で約10分程度のズレが生じます。

さらに遠くの土星では、発信から着信まで、最大で約1時間半のズレ。

さらに遠くの星では…となれば、時間が長くなる一方です。

 

電波の速さは、光の速さと同じ。

遠くの星との距離を表すのに、「光年」という単位が使われます。

1光年なら、光の速さで1年かかる距離。電波が届くのにも、同じく1年かかります。

 

そんな距離感で揺れ動く、美加子と昇の想い。

 

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ほしのこえ』で、美加子の乗った宇宙船が目指す星は、地球から8光年以上の遠方にあります。

メールを出しても、相手に届くまでに8年かかります。

 

8年もあれば、「恋人を見つけ、交際し、結婚し、子供が生まれる」という事も十分有り得ます。

そんな状況で、美加子と昇は、どうなるのか?

相手の事は諦めて、心変わりしてしまうのか?

それとも…。

 

紹介はここまで。これから先は強烈なネタバレになってしまいます。

気になる方は、是非とも本編をご覧ください。

 

 

書店リンク > 『ほしのこえ』