makaran宝箱

時事ネタ・法律・エンタメなどなど、様々な話題を分かりやすく&面白く味付けしてお届け!

勝者は少ない方がいい

いつの世でも、詐欺は無くなりません。

そのネタの王道は、昨今問わず「儲け話」が多数。

社会システムや科学技術が進歩しても、人間の欲は昔のまま。

なかなか修正されません。

 

一方、「何をどうすれば儲かるか」という営業トークは、時代に応じてアップデートされています。

主な更新対象は、「騙しに使うネタ」です。被害者を釣り上げるエサのことです。

詐欺師は、「その時代に応じた、説得力のあるもの」を調査し、新規の詐欺ネタとして仕込んで来ます。

その中身は、株・貴金属・土地・マンション・牧場で飼ってる牛・健康器具の転貸(レンタル料)…。数えだしたらキリがありません。

 

そして、現在では「ネットビジネス」という言葉が、新規のネタになっています。

www.jprime.jp週刊女性PRIME 2019/2/24付け記事)

「“1日数分の作業で月に数百万円を稼げます” “○円が○億円になる投資法があります”といったお金儲けのノウハウと称して、情報を売ってきます。その手段はさまざま。パソコンやスマホでダウンロードして読む形式のものや、動画やメルマガ、アプリケーションで配信するほか、冊子やDVDにして契約者に送付する場合も。いずれにせよ、そこに書かれた情報はデタラメなので、実際に儲かるわけがありません。

 

-------------------------------------

 

この手の話、ツイッター等でも死ぬほど存在しています。

そういうアカウントは、名前・プロフ画像・自己紹介文の冒頭…などを少し見るだけで、「あ、怪しいな」と簡単に分かります。

 

よく使われている言葉は

スマホ1台でイケる」

「パソコン片手に、稼ぎながら世界旅行」

「自由人で数億円稼ぐ」

「誰でも簡単」

等々。

聞こえは良いですが、怪しいアカは「外は違うけど、中は同じ人」というのが丸分かりである事が多い。

怪しいを通り越して、苦笑いしてしまうもの多数。

プロフィールの文面や画像を、ほんの少しだけイジっていますが、リンク先は同じだったりします。もうバレバレ。

 

その「怪しいアカウント」が勧めてくるものが、これまたワンパターン。

最近多いのは、

(1)「株やFX等の投資・投機で、100%勝つ方法」

(2)「在宅ワークや、ノマド案件」

(3)「MLMネットワークビジネス等の横文字案件」

あたりですかね。

 

中には、ひょっとしたら、マトモなのが混じってるかも知れませんが…。

少なくとも、私は出会った事がありません。

 

-------------------------------------

 

では、上記1~3を、詳しく見ていきましょう。

 

(1)「株やFX等の投資・投機で、100%勝つ方法」

投資・投機は、儲かる場合があります。それは事実です。

ただ、100%勝てるという保証はありません。「数兆円を動かす、超一流の投資家」でも、相場を読み間違える事があります。数百億単位の損失を出すなんてザラ。

長い間、朝から晩まで相場とニラメッコして、経済界で有力な人脈を築いて…という事をしているプロでも、常には勝てません。

 

百戦錬磨のプロでも失敗するのだから、「素人が常勝無敗」なんて無理というもの。

「サッカーのルールを覚えたばかりの小学生が、日本代表と10戦やって10勝する」というのと同じ事です。

可能性が絶対にゼロとは言いませんが、普通の人がちょっと考えれば…どうなるか分かりますよね。

 

それでもなお「絶対に勝てる」と断言すれば、「断定的判断の提供」という禁止行為になる恐れあり。最悪の場合、懲役になる可能性も。

金融商品取引法などの法律に明記されています。

http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=323AC0000000025_20180401_429AC0000000037&openerCode=1#1356

 

 

(2)「在宅ワークや、ノマド案件」

在宅ワーク」は、家で出来る仕事。

ノマド」とは、決まったオフィスを持たず、喫茶店などで仕事をすること。

どちらも、パソコンとネット回線があれば、誰でも出来ます。

 

これらの仕事形態そのものは、別に違法でも何でもありません。

問題なのは、「在宅ワーカーも、ノマドワーカーも、多くがフリーランスだ」ということ。

フリーに来る仕事は、超絶高スキルを求められる難しい案件でないと、稼ぐことが難しいもの。プログラミング言語を使って、独自のシステムを組む…とか)

そこまでスキルアップするには、かなりの努力が必要です。素人には無理。

 

怪しい業者は、スキルアップの手伝いを、マトモにやりません。

「仕事を始める前に、高額な教材で勉強しないとダメだ」等として、数十万~数百万円クラスの教材を売りつけて終わり。

その後、仕事の世話もせず、音信不通に。

要は「高額な教材を売る事が目的」の業者です。

 

そういう悪質業者は多い。

消費者庁から、名指しで警告された業者すら存在します。

まあ、名前が出ても、別の名前に変えれば誤魔化せるのですが…。いたちごっこ

 

www.news24.jp

nlab.itmedia.co.jp

 

 

(3)「MLMネットワークビジネス等の横文字案件」

かっこいい表記ですが、中身は「マルチ商法」だったというオチが多数。

要は、「商品を介在させたネズミ講」です。

ネズミ講は、「自転車操業になり、破綻するから駄目」と、法律で禁止されています。懲役の可能性もアリ。

http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=353AC1000000101

 

 

結局、1~3のどれも、「誰でも稼げる」「簡単に稼げる」なんて代物じゃありません。

 

-------------------------------------

 

我々は、資本主義社会に生きています。

資本主義は、「少数の提供者と、多数の消費者」で成立する社会です。

言い換えれば、「繁盛する店が少々と、そこに行列を作る大勢の客」という図式にならなければ、儲かりません。

 

ここで、「繁盛する店と、同じレベルの接客・品揃えの店が、あちこちに乱立する」となったらどうでしょう?

勿論、お客さんが分散しますね。

「行列を作らなくても、別の所で手に入るからいいや」となります。

そうなると、各店の儲けは減ります。繁盛する店が無くなります。

 

これを、「誰でも稼げる話」に置き換えると、どうなるでしょうか?

 

「誰でも稼げる」のであれば、「誰でもやる」となります。

「誰でもやる」となれば、富が分散します。

つまり、あっちこっちに店ができるのと同じ。

繁盛する店=成功者が、存在し難くなるのです。

 

株・FX・仮想通貨等の「投資」「投機」では、その傾向が顕著。

「多数からかき集めたお金を、少数が独占する」という構図が、投資・投機の世界。

「誰でも儲かる」という話とは、正反対。

勝者は、少ない方がいい…というメカニズム。

 

このメカニズムをひっくり返すのが、「誰でも儲かる」という理論。

発見すれば、ノーベル経済学賞をブッチギリで獲得できます。

やってみて欲しいものです。