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最新作はお祭り。でも、元祖は…かなり重い

日本には、「子ども向け番組で、長らく続くシリーズもの」が、数多く存在します。

人気が凄いものになれば、「祖父母・親・子の三代で楽しめる」という巨大コンテンツ化した傑作もあります。

 

この記事では、その傑作のひとつ仮面ライダーシリーズ』について、そのルーツを追ってみようと思います。

 

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仮面ライダーシリーズ』は、大きく分けて2つのグループがあります。

 

分岐点は、2000年に放送された『仮面ライダークウガ』です。主演はあの「オダギリジョー」さん。

クウガから現在までの作品を「平成ライダー」、それより前の作品を「昭和ライダー」と呼称しています。

 

現在放送されているのは、平成シリーズ最新作の『仮面ライダージオウ』。

平成シリーズ20周年記念作品として、過去のライダーを随所に絡めた「お祭りライダー」的な作品になっています。

 

www.tv-asahi.co.jp

 

ストーリーや設定などは、過去作品と違ったものになる様、随所に工夫がみられます。

しかし、お約束もシッカリ残っていて、

・腰のベルトに、変身用の特殊なガジェット(道具)を嵌め込み、回転させると変身。

・ガジェットには様々な種類があり、入れ替える事で多様な能力を発揮する。

・ただのパンチやキックではなく、ラストに「特殊な必殺技」を用いて、相手をやっつける。

等、平成ライダーでは馴染み深い設定も見られます。

 

お子様は大興奮。

子供の頃にファンだった、親御さんも大興奮。

世代を超えて、楽しめる作品です。

 

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しかし、その元祖に戻ってみれば、ライダーが「全く別の魅力を持った作品」と分かり、驚きを禁じえません。

 

 

仮面ライダーが世に出たのは、1971年。

原作者は、あの有名な石ノ森章太郎氏。

 

テレビドラマ版と、石ノ森氏の漫画版が、ほぼ同時期に世に出ました。

その為、「テレビと漫画、どちらが元祖?」と思われるかも知れませんが…。

テレビ版のテロップに「原作:石森章太郎(ぼくらマガジン連載)」と表記されていますので、漫画が元祖でよろしいかと。

 

 (石ノ森章太郎 講談社)

 

仮面ライダーは、「バッタと人間を融合した改造人間」という触れ込みのヒーロー。

高性能バイクに乗り、ベルトの風車に風力を受ける事で、人間からライダーに変身。

バッタの脚力を利用した”強烈なキック”を武器に、悪の組織「ショッカー」と戦います。

…というのは、「テレビ版の設定」。皆さんも、よくご存知でしょう。

 

しかし、これが「原作漫画」になると、ガラリと変わります。

傾向として、テレビ版は「子供向き」、漫画版は「大人向き」であると感じます。

 

漫画版は、闇が深い設定になっています。

 

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漫画の分量が、コミックスにして3巻程度。あまり詳しく書くと、完全にネタバレになってしまいます。

怒られない程度に、漫画版の概要を説明すると…

 

  1. 主人公「本郷猛(ほんごう・たけし)」は、優秀な大学生であり、バイクの名手であり、富豪の息子。
  2. ある日、バイク事故に遭った本郷。気がつくと、よく分からない所で、医者らしき姿の人間に囲まれていた。
  3. 彼らは言う。「本郷猛、秘密組織ショッカーにようこそ。君は改造手術を受け、超人になった。ショッカーの構成員として、世界を支配する為、働いて貰う。」
  4. 本郷は、混乱しつつも拒否。ショッカーは、本郷に脳改造手術を行い、完全な操り人形にしようとする。
  5. その瞬間、施設に異変が発生。心ある科学者が、本郷を逃がそうと仕掛けを施していたのだ。
  6. ショッカーの施設から逃げる本郷。ここから、本郷猛とショッカーの戦いが始まる。

 

こんな感じです。

テレビ版をご存知の方は、「テレビドラマと同じ。どこが違うの?」と疑問に思われた事でしょう。その通りです。序盤は、テレビも漫画も、殆ど変わりません。

しかし、『漫画版・仮面ライダー』には、だんだんとテレビ版には無い要素が加わり、話の展開が全く異なってきます。

 

特徴のひとつが、「リアルに、かなりの犠牲者が出る」

その中には、意外なキャラが…。

テレビ版では絶対に消えないであろうキャラが、かなり早い段階で犠牲に…。

 

また、「ショッカー」の真の姿も明かされます。

普通に考えれば、

「人間を改造できる超高度な技術を持ち、その資金や人員も潤沢。そんな巨大組織が世間にバレてないって、おかしいでしょ。一体何故だ?」

こうなります。

しかし、そこには意外な真実があり…。

 

テレビ版を知ってる方が漫画版を読めば、恐らく目が点になるでしょう。

それ位の、強烈な衝撃があります。

 

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最大の違いは、ライダーが「仮面」をつけているところ。

あのバッタみたいな顔は、漫画版では「フルフェイスのヘルメット」なんです。

「変身ポーズを取れば、顔がバッタに変わる」のではなく、ヘルメットを手に持って、被ったり外したりします。手作業です。

 

このヘルメットは「特殊装置を内蔵した、改造人間の部品のひとつ」であり、被らないと全てのライダーパワーが出ない仕組みになっています。

同時に、このヘルメットを被る事で、「強制的に受けさせられた、改造手術の傷跡」を隠す事も出来るのです。

 

「普通の人間だったのに、普通ではなくなってしまった者」の悲しみを表現した品が、あの仮面。

テレビ版とは、大きく違います。

 

 

他にも、相違点が多々あり。

原作漫画は、絵柄は少し古いかもしれませんが、その内容は濃厚。

テレビ版との違いを楽しむのも、楽しいものです。

 

書店リンク > 『仮面ライダー 石ノ森章太郎デジタル大全』第1巻