makaran宝箱

時事ネタ・法律・エンタメなどなど、様々な話題を分かりやすく&面白く味付けしてお届け!

新たな特殊詐欺「リバースヴィッシング」

ネットは便利ですが、便利なモノには毒があります。

 

「個人情報の流出」「仮想通貨口座への不正アクセス」「ワンクリック詐欺」等の嫌な話は、枚挙に暇がありません。

そんな嫌な話が、またひとつ増えそうです。今度のキーワードは「リバースヴィッシング」

 

internet.watch.impress.co.jp

 

「リバースヴィッシング」とは何か?

簡単に言えば、「被害者から電話をかけさせる、架空請求詐欺」のこと。

 

従来の架空請求は、

「詐欺師が、警察や銀行などを名乗って電話をかけ、ありもしない事件や法律をネタに、被害者を騙して情報や金を奪う」

というものが主流でした。

 

ところが、「リバースヴィッシング」は逆。

「詐欺師が、偽の電話番号をネット上にアップし、その電話番号にかけてきた相手を騙して、情報や金を奪う」

というもの。

 

--------------------------------------

 

普通の方は、「偽の電話番号なんて、怪しくて避けるでしょうに。なぜ電話しちゃったの?」と不思議に思うでしょう。

しかし、ネットを上手に使えば、「偽の電話番号を、本当の電話番号だと思い込ませる」という事が可能になってしまうのです。

実際に、事件は起きています。

www.daily.co.jp

 

www.nikkei.com

 

 

偽者の電話番号を本物だと思い込ませるツールは、あの有名なGoogleマップというから驚きです。

 

大企業であるGoogleが管理する「Googleマップ」を使うとは、凄いハッキング能力を持った犯罪者の仕業か?…と思いきや、そうではありません。

その手口を見てみると、誰でも可能なレベルの簡単なもの。ですが、見事に「人間心理の盲点を突いた」と評される方法でした。

 

--------------------------------------

 

手口は、以下の様なものです。

 

  1. Googleマップは、交通機関や地形情報の他に、「施設や店舗の情報」を表示する機能がある。この機能を使うことで、地図検索したユーザーを対象に、自社のPRを効率的に行う事ができる。
  2. この表示機能を利用するには、「Googleマイビジネス」というサービスに登録しなければならない。
  3. 登録を受ける為には、Googleの承認が必要
  4. 承認が済めば、「自分が経営する店」などの情報を入力し、Googleマップ上に表示可能になる。
  5. しかし、表示された情報に対し「この情報、おかしいんじゃない?」と提案する”修正依頼”は、「Googleマイビジネス」に未登録でも可能。
  6. 詐欺師は、その修正依頼機能を使って、「本当の電話番号」を「架空請求に使う偽の電話番号」に書き換えなさい…と提案する。
  7. 修正依頼を受け入れるか否かは、管理者であるGoogleの判断による。「修正依頼が来れば、即書き換え」というワケではない。
  8. しかし、監視の網を潜り抜け、偽の電話番号に修正されてしまう事例が発生。
  9. Googleが表示している番号だから、本物だろう」と思い込んだ人が、偽の電話番号にかけてしまい、詐欺に遭う。

 

詐欺師は「数撃ちゃ当たる」という事で、修正提案を出しまくったのでしょうね。

 

蓋を開けてみれば、高度なハッキング等は全く無い、あまりにも単純な手口。

しかし、「被害者が、自ら電話をかけている」ということで、警戒心が低下しやすい。そこが難点ですね。引っかかりやすくなります。

 

--------------------------------------

 

詐欺対策としては、「Googleに、審査の精度を上げて貰う」というのが一番強力なのですが、どうするかはGoogleが決めること。一般ユーザーがどうこうできる話じゃありません。

 

一般ユーザーが出来ることは、「普段から、ちゃんとした情報を得ること」くらいでしょう。

 

例えば、「Googleマップの情報だけではなく、各社の公式サイト等もあわせて確認する」という事をすれば、騙され難くなります。Googleマップと公式サイトを同時に改ざんする事は、かなり難しいからです。

 

架空請求でよくあるのは、「銀行口座の番号やパスナンバーを要求される」というもの。こういう事を、普通の公的機関や金融機関は、まずやりません。アチコチから、盛んに警告が出ています。相手がパスナンバーを聞き出そうとしたら、自分から電話した場合でも、「怪しい」と思った方が無難。

 

詐欺師は、「やたらと急がせる」「他の人に相談させない」という特徴があります。ちゃんとした機関であれば、そんな事は言いません。そういう話が出たら、「怪しい」と思いましょう。

 

つまり「従来から言われている架空請求対策を、もう一度確認してみる」という事が重要です。

怪しさを感じた時点で、一旦電話を切り、自分が何処に電話しているのか、落ち着いて調べ直してみましょう。

 

--------------------------------------

 

ところで…

 

実は、Googleマップが問題になったのは、これが初めてではありません。

架空請求とは違いますが、「遊び半分で、地図上の表示を変えさせる」という話は、過去にもありました。

最近の事例では、「日本タックル大学 危機管理学部のニュースがあります。

 

www.nikkansports.com

 

昨年起こった、「日本大学アメフト部の、悪質タックル問題」。マスコミに連日取り上げられ、大炎上となりました。

その流れで、誰かがGoogleに修正依頼をかけ、東京都にある「日本大学 危機管理学部」が「日本タックル大学 危機管理学部と表示される事態に。

私も見ました。確かにGoogleマップ上で「タックル大学」と表示されていました。(幸い、短時間で元表記に戻ったのですが)

 

こういった「編集合戦」は、ネット上のあちこちで起こります。有名なネット時点「Wikipedia」でも、同様の事例が多数。

簡単に信用してはいけません。

 

--------------------------------------

 

終わりに。

 

この詐欺の注目すべき点は、多くの人が「Googleのサービスは、全てが信頼できる」と思っている状況を、逆手に取った事です。

 

確かに、Googleの情報技術やサービスは世界最高レベルであり、結果として巨大企業に成長しています。

だからといって、全てが完璧というワケでもありません。実際に、こういった詐欺の話が存在しています。

 

人間のやる事には、どこかに穴があるという事ですね。

私も例外ではありません。よくよく用心せねば。

 

 

 

【参考書籍】GoogleサービスPerfect GuideBook 改訂第4版』(著:小泉茜、佐野正弘 ソーテック社

 

↓↓↓↓↓書店リンク↓↓↓↓↓

【ebook-japan】

【e-hon】

【総合書店 honto】